「ねんきん定期便」の“よくある誤解”

毎年誕生月(※1日生まれの人はその前月)に、日本年金機構から届く「ねんきん定期便」。青色のハガキを見たことのある人も多いでしょう。また、ねんきん定期便は通常ハガキ形式ですが、35歳・45歳・59歳の年には「封書形式」で届きます。

この定期便では、これまでの年金加入記録と、将来受け取る年金額の見込額を確認することができます。

もっとも、誤解されている人も多いですが、記載されている「見込額」が将来そのまま支払われるわけではありません。年金はその後の働き方や加入状況によって、見込額よりも減ったり増えたりします。

誕生月に届いた「ねんきん定期便」に怒り心頭のAさん

――会社員のAさんは、59歳を迎えたばかり。年収は1,000万円で、現在は3歳年下の妻Bさん(56歳)と2人で暮らしています。Bさんは結婚後、30年近くにわたってAさんの扶養に入っており、専業主婦として家庭を支えてきました。

これまでずっと仕事に追われる日々を送ってきたAさんですが、60歳を目前に、将来の年金のことが気になるようになりました。

そんな折、自宅に「ねんきん定期便」が届きます。いつものハガキとは違い、A4サイズの封書タイプでした。

定年後の生活を気にしていたこともありじっくりと確認したところ、「老齢年金の種類と見込額」の欄を思わず二度見してしまったそうです。

「えっ!? たったこれだけしかもらえないのか……?」

将来の年金受給見込み額を確認できる「老齢年金の種類と見込額」の欄には、老齢基礎年金が78万円、老齢厚生年金(報酬比例部分・経過的加算部分)が135万円と記載されていました。合計でも213万円という金額に、Aさんはひどく落ち込んだといいます。