日頃から倹約堅実な年金生活を送っていても、ついつい孫にはお小遣いを与えたくなってしまう……。本記事では、保坂隆氏の著書『楽しく賢くムダ知らず 「ひとり老後」のお金の知恵袋』(明日香出版社)より、一部を抜粋・編集し、年金生活を送るおじいちゃん・おばあちゃんのための、孫との「適切な関わり方」を解説します。
「おばあちゃん大好き!」年金生活でも渡してしまう孫へのお小遣い…“財布扱い”されないための「愛ある断り方」
かわいい孫にもお小遣いは与えすぎない
ひとり暮らしをしているところに、子供や孫が遊びに来てくれるのはうれしいものです。そんなとき、孫にお小遣いやプレゼントをあげて、「おばあちゃん(おじいちゃん)、大好き!」なんて言われたら、なんでもしてあげたくなってしまうかもしれません。
お金に余裕のある現役時代は、それでもいいかもしれません。しかし、リタイア後は現役時代のように十分な収入があるとは限りません。年金だけでは足りず、預貯金を切り崩して生活しているシニアも多いはずです。
このような暮らしをしているのなら、気前のいいおばあちゃん、おじいちゃんをいつまでも演じる必要はないと思うのですが、いかがでしょうか。
そんなことを続けていると、孫は祖父母に何かしてもらうのが当たり前と思うようになり、「いつでも頼めばお小遣いがもらえる」「買ってくれないのはおかしい」と、思い違いをすることにもなりかねません。
ときには「孫のおねだり」を断る勇気も必要
長年おつきあいのある、ひとり暮らしの女性患者さんからこんな話を聞きました。
「私には、中学に入ったばかりの孫がいます。お正月のこと、久しぶりに息子夫婦と里帰りしてくれたので、感謝の気持ちもあってお年玉に1万円あげました。年金暮らしで生活に余裕はありませんが、とても喜んでくれたので、そのときは『あげてよかった』と思いました。その後、ゴールデンウィークにも遊びに来てくれたので、お小遣いを5,000円あげました。もちろん、喜んでくれましたよ」
先日、その彼女のもとにお孫さんから電話があったそうです。「『夏休みも、おばあちゃんのところに遊びに行きたいのだけど、パパとママは忙しくて一緒に行けそうもないんだ。だから、電車賃を出してくれない?』と言うんです。1万円くらいほしいと言ってきましたけど、それほど余裕があるわけではないので即答できませんでした」
もちろん、お孫さんに「年寄りから金をむしり取ってやろう」という気持ちはないのでしょうが、お小遣いをあげることがたび重なると、孫はおばあちゃんを財布代わりと見てしまいそうです。