せっかくの人間関係を金銭トラブルで台無しにしないためにも、あらかじめお金の貸し借りに関するルールを決めておくことが大切です。本記事では、保坂隆氏の著書『楽しく賢くムダ知らず 「ひとり老後」のお金の知恵袋』(明日香出版社)より、一部を抜粋・編集し、金銭の「貸し借りトラブル」を回避するための考え方について解説します。
ランチ代が返ってこない…老後の友人&ご近所「金銭トラブル」を避けるには?関係を維持したまま清算できる“鉄板フレーズ”
立て替えた昼食代を返してもらえないときは……
ご近所さんであろうと、学生時代からつきあいのある人であろうと、金銭の貸し借りにはトラブルがつきものです。
だからこそ「お金を貸すときは、返してもらおうとは思わず、あげたものと思うこと」という教訓があるのでしょう。仲のよかった友人と、借金がもとで仲違いしたり、裁判沙汰になったりした話は山のようにありますから、もし大切にしたい友情や人間関係があるのなら、できる限り金銭の貸し借りは避けるべきです。
はじめは好意で貸したとしても、貸したお金が約束どおりに返ってこなかったりすると、心配や不安の気持ちが生まれます。そして信頼関係が失われ、お互いの人間関係に傷がつくのが常なのです。それが嫌なら、最初から金融機関などのプロに頼むべきでしょう。
ただ、何百万、何十万という大金でなくても、ふつうにつきあいがあれば、ちょっとしたお金の貸し借りが生じることがあるでしょう。借用書をつくるほどの金額ではない場合、かえってうやむやになりがちです。
たとえば、昼食で食事代を立て替えた場合に、「2,000円程度のお金なのに、すぐに返せなんてケチに思われそう」とか「2,000円くらいなら、かえっておごったほうがスマートかしら?」などと気にする人も少なくありません。しかし、たとえ金額は少なくても「貸した形」であれば、うやむやにせず、きちんと清算したほうがいいでしょう。
そうでないと、「あの人にはお金を貸したままだ」とか「自分は軽く見られているのだろうか」という気持ちがいつまでも消えず、なんとなくわだかまりが残るからです。
貸したお金を返したもらうときの「賢い伝え方」
ただし、お金を請求するときには、それなりの気遣いが必要です。
少ない金額を貸したままになっている場合、そのほとんどは意図的に相手が返さないのではなく、借りたこと自体(あるいは返す必要があること)を忘れているようです。
そんな場合はどうしたらいいのでしょう。
「もう忘れているのかもしれないけど、この前、私が立て替えた2,000円を返してもらえないかしら?今日は、ちょっと本を買って帰りたいのだけれど懐が寂しくて……」などと、できるだけおだやかに、口実でもかまわないので必要な理由をつけて口にするのが賢い方法でしょう。
ふつうは、お金を借りていたことを指摘されて思い出せば、すぐに「忘れていてごめんなさい!」と返してくれるはずです。
そしてお金を返してもらったら、こちらも「ありがとう」「気にしないで」と言葉を交わせば、人間関係も円満なままです。