脂肪肝には、代表的な指標の危険数値以外にも、リスクが潜む検査項目があるため注意が必要です。肥満解消と脂肪肝・糖尿病改善のための専門外来「スマート外来」の担当医である尾形氏の著書『専門医が教える 1分で肝臓から脂肪が落ちる食べ方決定版』(KADOKAWA)より、脂肪肝と判定される検査の指標について紹介します。
まさか「脂肪肝」では…疑いがあればすぐに受診を!検査時に使える項目・指標値を一挙紹介【医師が解説】
脂肪肝を調べる画像検査
血液検査では肝機能障害の疑いを探るまでで、脂肪肝の有無は確認できません。脂肪化の程度や炎症の進行度には画像検査が不可欠です。
脂肪肝のリスクをチェックする検査項目
血中に中性脂肪や糖が過剰に増えれば、脂肪肝のリスクになります。動脈硬化や糖尿病のリスクにもなるので、異常値が出たら要注意です。
中性脂肪
■基準値……30~149(単位:mg/dℓ)
中性脂肪は、血中のトリグリセリド(脂質の一種)の濃度を示す値。過剰な中性脂肪は脂肪肝のリスクになるほか、動脈硬化を促進し、心筋梗塞や脳卒中のリスクも高めます。
空腹時血糖
■基準値……109以下(単位:mg/dℓ)(100以上109以下:正常高値)
10 時間以上食事をとらない状態での血糖値。血糖値が高いと肝臓で中性脂肪の合成が増加して、脂肪肝のリスクに。126 以上になると、糖尿病の疑いがあります。
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)
■基準値……5.5以下(単位:%)(5.6以上6.4以下:要注意)
ヘモグロビンは赤血球内のタンパク質で、ブドウ糖と結合してHbA1c に。採血時の1〜2 か月前からの血糖値変動を反映。高値は高血糖を示し、脂肪肝のリスクになります。
肝機能検査以外で 肝臓の赤信号サインとなる検査項目
肝機能検査以外で肝臓の障害を知らせるサインも知っておきましょう。「血清フェリチン値」の高値と、「血小板」の減少があれば注意です。
血清フェリチン値
■基準値……12~249.9(単位:ng/mℓ)
フェリチンは鉄を貯蔵する働きを持つタンパク質で、肝細胞や脾臓、骨髄に多く存在しています。肝機能障害がある細胞には鉄が沈着し、この数値も上昇します。
血小板
■基準値……14~34(単位:万/μℓ)
骨髄でつくられる血液成分。肝臓が線維化まで進むと肝臓に流れる血液が減って脾臓への流入が増え、破壊される血小板が増加。この数値が下がります。
※基準値は検査を実施する医療機関や測定法によって異なることがあります。
尾形 哲
長野県佐久市立国保浅間総合病院
外科部長/「スマート外来」担当医
