親の介護という、先の見えない不安な道のり。その成否は、「よきパートナー」と出会えるかにかかっているといっても過言ではありません。それは、複雑な介護制度を知り尽くした「ケアマネジャー」という存在です。しかし、その出会いは「運」や「くじ引き」のような側面もあり、担当者によっては「知りません」と一蹴されることも……。本記事では、社会福祉士の丸山法子氏の著書『定年を意識したら読む本 定年のトリセツ』(ごきげんビジネス出版)より、親の本格的な介護が始まる前に取り組んでおきたい準備と、介護が始まった際に頼れる窓口について解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
高齢親の介護相談で「ないです、知りません」と一蹴…地域包括支援センターで直面する〈ケアマネ・ガチャ〉という落とし穴
経験者の考え方や情報源がリアルに知れる「当事者組織」
ケアマネジャーよりもぐっと納得させられるのが「当事者組織」です。家族会と呼ばれる集まりです。
認知症の人の家族の会、脳梗塞の会、老人性うつの会など、それぞれ呼びやすい会の名前を設定されているものですが、地域にあるそうした当事者や家族の会では、すでにそういう介護や疾患に向き合っている人の、日々の葛藤や考え方、情報源など、かなりリアルに教えてくれたりします。こちらもケアマネジャーに聞くと教えてくれるでしょう。
自治体ごとにサービスや制度が微妙に違います。ローカルルールが存在するので、ほかの自治体に住む友だちや知り合いと情報交換をしたときに「あれ?」と思うことが多々起きます。
もっとこうしたらいいのにと思うことがあれば、前述の地域包括支援センターや行政窓口へ提案するのもありです。ただ、あまり主張しすぎると苦笑いされますので、ほどほどに。
◆ここまでのまとめ◆
●ケアマネジャーとの付き合い方のコツ
●介護情報は地域ごとに違うから情報収集がカギ
丸山 法子
株式会社Rensa 取締役/福祉事業部 リエゾン地域福祉研究所 代表
※本記事は『定年を意識したら読む本 定年のトリセツ』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。