定年後の「夢」が湧かない人に問いたい「2つの質問」

将来のイメージが湧かない人もいます。よほど夢も希望も後回しにしてきたのですね、ほんとお疲れさまです。「全然湧かないのです」という人のために質問です。

1.子どものころ、おとなになったら何になりたかったですか?

職業だけではなく、心の優しい人になりたい、家族を大事にする人になりたい、世の中に役立つ人に、夢を持ち続ける人になりたいといった、肩書きではなく生きる姿勢みたいなもの、思い出してみてください。

また、なぜそう思ったのかと自分に問いを重ねてみると自分の価値観がみえてきます。

2.子どものころ、時間を忘れて没頭していたことは何でしたか?

たとえば、トンボを追いかける、鉄棒、編み物、そろばん、砂場の穴を掘る、ドッジボール……。実はそこにヒントがあります。

私はよく探検の旅をしていました。見慣れない景色を行くので、よく捜索されていました。いまでも旅好きで、できるだけ遠出したいと思っています。このように、ありたい自分になれる暮らしのヒントは、遥か昔の記憶にあるのです。

成長や知性に「年齢」は関係ない

やたら実年齢を比べたがる人がいます。50歳にしてはどうだこうだ、60歳には見えない、私と同い年なのにどうして、若そうに見えて私より年上だったのかなど。早生まれとか、同級生かどうか、何月生まれでどっちが遅いかなどと確認するのは、年齢マニアとしか思えません。

あれは厚生労働省が管理するため便利に使っているだけの、ただの数字です。人の成長は年数では表せません。どれだけ経験して知性を養ってきたかは、年齢は関係ないと思いませんか。

むしろ背番号、年齢は占いのときにしか思い出しません。どうしてもカウントしたいなら、髪の毛の量や体組成測定の「カラダ年齢」はどうでしょうか。

価値観のリセットとアップデートで、老後のビジョンが見えてくる

このワーク。よくわからないとか、意味がわからないとか、ぶつぶつ言ってはいませんか。不機嫌にしていたら嫌われます。頑固者と敬遠されます。うまく進めるコツとして、具体的な行動とか手順とかをスマートに書くよりも、自分との対話をすることに価値があります。

ここで問われていることはたったひとつ。価値観のリセットとアップデート。一旦ゼロに戻して再構築することです。

よく学び直しといいますが、いまさら億劫です。それなら、使えるものともう使えないものを分けて、使えるものだけをピカピカに磨く。そのほうが自分もまわりの人たちもわかりやすいですよ。

丸山 法子
株式会社Rensa 取締役/福祉事業部 リエゾン地域福祉研究所 代表

※本記事は『定年を意識したら読む本 定年のトリセツ』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。