「自分がいる世界はここではない」自分探しの旅へ

1000個以上のロットで海外からの仕入れができるようになり、時間的にも金銭的にも余裕が生まれた。普通ならここで、

●取引先をさらに増やす
●独占販売権を獲得

などを考えて、「さらにビジネス拡大!」というコースを辿ると思う。しかし、僕が選んだ道は違っていた。「自分探しの旅」をしようと思ったのだ。

なぜかというと、時間的にも金銭的にも余裕ができたにもかかわらず、毎日クタクタに疲れ、うつ状態が続いていたからだ。いくつかのビジネスセミナーに通ったが、「自分が求めていたのはこれだ!」と思ったことはなかったし、いつもぼんやり感じていたのは、

「自分が求めているのは、上り詰めることではない!」
「ビジネスを拡大して超リッチになりたいわけではない!」

ということだった。

輸入ビジネスのセミナーも、年間100万円以上を費やしたにもかかわらず、3カ月で3回ほど通っただけで、行かなくなっていた。参加している起業家たちは儲けて豪遊、女遊び、高級車に乗るなど、いかにリッチな生活をおくるかといった話題に花を咲かせていた。

その光景を見ながら、「自分がいる世界はここではない」と違和感を覚えた。とはいえ、具体的に何がしたいのかは、まだわからない。そこで、輸入ビジネスをしながら、海外で生活し、自分はどんな生き方、暮らしがしたいのか、考えてみようと思った。

自分探しの旅の始まりだ。

森 翔吾