ロシアで投資用マンションと一戸建てを買う!

"幸せとは何か"をテーマに、生き方・働き方を模索する紀行エッセイ
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そもそもロシアは物価が安い。ということは、不動産も当然安い。エリアにもよるが、2020年の時点では、カザンに新築30㎡のマンションを購入するなら、500万円~が相場だった。

トヨタの「ランドクルーザープラド」を購入するのを諦めて500万円を貯金していた僕らは、その半年後に、カザンに良さそうな19階建ての物件を見つけ、新築38㎡で約600万円のマンションを購入した。

ロシアの新築マンションは、内装工事をしていない状態で引き渡すのが一般的だ。ドバイで不動産会社に勤務していた妻が自分でインテリアプランを立て、施工会社に指示をして内装工事を行ったため、内装にかかる経費は安く抑えることができた。

それでも、施工費は100万円。トータルで700万円ほどかかった。しかし購入から1年半後、マンションの価格は1100万円になった。なんと、約1.5倍である。

コロナウイルスが流行る少し前から、カザンにはマンションが次々と建設されるようになっていた。高速道路も建設され、カザンは、モスクワ、サンクトペテルブルクに次いで、ロシアで3番目に大きな都市になるだろうと噂されるようになった。その予想通り、不動産は値上がりしてくれたというわけだ。

カザンに購入したマンションの1カ月の家賃は4.5万円。「年間家賃収入=54万円」-「保険・修繕積立=5万円」=49万円。実質利回りを計算すると、49万円÷700万円=7%

不動産価格が上昇したために、一般的な新築マンションではありえないほど高い利回りになっている。

浪費より投資!妻の教え

僕自身は、これまでは「自己投資!」と称して、ほとんど貯金もせずにずいぶん無駄使いをしてきた。サラリーマンを辞めて自分でビジネスをするようになってからは、お金の苦労もしたので少しは使い方を考えるようになったが、サラリーマン時代はひどかった。

●毎日のようにネット通販で無駄にモノを買いまくる。
●半年に一度パソコンを買い替える。新しいスマホが出れば買い替える。
●東京の都心で家賃12万円のワンルームマンションに住み、車を所有して月に5万円もする駐車場代を払っていた。

結婚して子どもができてからは、こんな浪費はしなくなった。なぜなら、妻が僕と真逆の性格だからだ。

ソビエト崩壊で紙幣が紙くず同然になり、パンさえ買えない貧乏生活を経験してきた彼女には、「浪費をするなら投資!」「現金は絶対持つな!」「貯金をするより不動産!」という考え方が叩き込まれている。1円たりとも無駄にしないし、野菜くずさえ「肥料にするから捨てないで」と有効活用する。

もし、僕の浪費癖が直らず、トヨタの「ランドクルーザープラド」を600万円で購入していたとしたら、2年後にどうなっていたか……。ロシアは日本よりも車が値下がりしにくいので、500万円程度で売れていたかもしれないが、資産は、「マイナス100万円」になる。

しかし僕たちは、同じ600万円で車ではなくマンションを購入し、1100万円に値上がりした。施工費100万円を引いても、資産は「プラス400万円」ということになる。一瞬の選択で、これだけ変わるということだ。

しかも、マンション投資は貸し出すことで収入を生み出す。あくまで結果論だが、このときは妻の意見に合わせて欲しい車を我慢し、先に自分たちの資産づくりをしたことが大正解だった。