ダイエットでは、基礎代謝の向上が欠かせません。また、基礎代謝を上げるためには筋肉量を増やす必要がありますが、ここで大切なのが「1食あたり20~30gのタンパク質」です。タンパク質と聞くと、肉や魚が思い浮かびますが、もっと手軽に、幅広く摂取できる食べ物があります。それはいったいなんなのか、肥満・脂肪肝の専門医である尾形哲氏の著書『専門医が教える 肝臓から脂肪を落とす食事術【増補改訂版】』(KADOKAWA)より、40代女性の事例をもとにみていきましょう。
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ダイエットに必要不可欠な「タンパク質」…毎食積極的に取り入れたい肉・魚“以外”の食材とは【専門医が解説】
「大豆」にもタンパク質が
頭の中に卵や牛乳が浮かんだ。そのほかに何かあったっけ……?
「タンパク質には植物性のものもあります。代表的なものは大豆がそうですね。豆腐や油揚げ、納豆など、大豆製品にはさまざまな食品がありますから、これらの食品を積極的に組み合わせて摂るとよいでしょう」
「なるほど。大豆にはどれくらいのタンパク質が含まれているんですか?」
「豆腐なら3分の1丁、納豆1パックで約7gです。そのほかに、卵1個、乳製品だと無糖のヨーグルト150gにも約7g。これらの食品から3つを選んで食べると、タンパク質21gが摂れます」
それを目安にして食品を選べばいいのか。納豆ご飯に卵をかけてもいいかもしれない。ただ我慢するのではなくて、メニューの選び方次第で工夫すればよいのはありがたいと思う。
「糖質はなるべく減らしたいですから、小腹がすいたときにちょっとつまむのも、お菓子でなくてこういうものにするといいですよ」
先生のアドバイスが心にしみる。タンパク質は体を作る材料になるものだから、減量ばかりでなく、健康のためにも積極的に摂るのがよさそうだ。
〈先生からの処方箋〉
1食ごとにタンパク質20~30gずつを目安に。基礎代謝を高めることが減量成功の近道!
尾形 哲
長野県佐久市立国保浅間総合病院
外科部長/「スマート外来」担当医