FXでは誤った判断が大きな損失に繋がってしまうことも少なくありません。専業トレーダーの加藤ムネヒサ氏によれば、安定して勝てていないトレーダーには「共通点」があるといいます。そこで、加藤氏の著書『元手30万円からわずか3年でFIREを叶える爆益トレード 黄金のスキャルピングFX』(KADOKAWA)から、FXで長期的に利益を出し続けるコツをみていきましょう。
FXで「勝てるトレーダー」と「勝てないトレーダー」の“ほんの些細な”違い【FXのプロが解説】 (※画像はイメージです/PIXTA)

「勝てるトレーダー」と「勝てないトレーダー」の違い

FXでは「月利12%」を目標にしましょう。ただ、この「12%」はあくまで「目安」であり、達成しないといけない“必達目標” ではありません。ニュアンスに注意しましょう。

 

「月利12%」あるいは「勝率65%」という数値目標がないと、「今月、月利50%が達成できたけど、もっとトレードした方が良いのかな?」と、何をどれだけ頑張ればFIREできるか分からない……となってしまいます。

 

しかし、この目安を持つことで、だいたい月利12%が達成できているから順調だな、と進捗を確認しながら進むことができます。

 

トレードの本質は、値動きの良い時期にしっかりとトレードし、値動きの悪い時期はトレードを避けることです。この相場のムラを知った上で正しいトレードをし、リターンを挙げていき、「平均すると、だいたい月利12%ペースで増えていっているな……」ということが目指せればOKです。

 

繰り返しになりますが、値動きのない時期に、オーバートレードしないことが大切です(なかでも、ポジションを持ちたがることを、一般にポジポジ病と呼びます)。これが、多くの方がFXで苦戦している理由でもあります。

 

FXの利益=利確の金額ー損失の金額

 

で決まるので、せっかく利益を獲得できても、それと関係のないポジポジトレードで、それ以上の損失を出してしまっては、元も子もありません。

 

例えば、「あと1勝すれば月利12%になる。チャンスは出てないけれども、トレードして、あと残りの2%を稼いでしまおう……」となると、相場やルールに合っていないトレードになってしまいます。

 

そういった思いつきのトレードをきっかけに、ドカンと資金を減らすことにつながるので、自分の欲望にしたがったトレードをしない・減らしていくことが重要です。上記の式のとおり、損失が減らせれば、自然と利益は上がっていきます。

 

このように考えると、正しいトレードの主語とは「相場」なんですね(※日本語的に合っているか微妙ですが、ニュアンスを汲み取っていただけたら)。

 

  • 相場が良かったから、今月は50万円を獲ることができた
  • 相場が悪かったから、今週は微益で問題ないな
  • 相場上のこのポイントが抵抗になりそうだから、それまでに利確だな

 

というように。

 

これが、安定して勝てていないトレーダーの場合だと、主語が全部「自分」になっているのです。

 

  • (自分が)トレードしたくなったから、ついエントリーしてしまった
  • (自分が)損したくないので、損切せずに放置してしまった
  • (自分の)実力的には、今月マイナスの成績なのは、おかしい

 

など。

 

「全ては相場次第」。相場の値動きが良く、ロジックに当てはまった箇所だけトレードする。それを徹底することは、今回の月利12%の目安があっても変わらないので、この原則は忘れないようにしましょう。

 

このように、現実的な目標を達成していけば、元手が少なくても、そして、地道な月利であっても、3年でFIREを達成することが可能です。

 

 

加藤 ムネヒサ

専業トレーダー