(※画像はイメージです/PIXTA)
親があせればあせるほど、子どもの気持ちの回復が遅くなることもある
いろんな事情で学校に行けなくなることがあります。1日でも早く学校に行かせないと、とあせる親御さんの家庭よりも、「ま、人生そんなときもあるよね、また行きたくなったら行ったらいいさ」とドンとおだやかにかまえる親御さんの家庭のほうが、早く学校に戻れるというケースをたくさんみてきました。親があせればあせるほど、子どもの回復が遅くなることがあるのです。
さきほどの子のケースでは、私は時間が許すときはお母さんともじっくりお話をし、お母さんがあせらぬよう、お母さんの不安について言語化していくことを繰り返しました。すると、徐々にお母さんの不安もやわらいでいき、その子も徐々にご飯が食べられるように回復していきました。
やはり、大事なのは、子どもの存在そのものを認めることです。この子はなにかができるから価値がある、がんばれるから価値がある、いつもいい子だから価値があるということではなく、そこにいてくれるだけで価値があると認めてほしいのです。
児童精神科医のつぶやき
子どもが生きていくうえでもっとも大切なのは、存在そのものを認めること
精神科医さわ