チョコレートのなかには「健康のため」と銘打って摂取をすすめるような商品もあります。しかし、チョコレートと健康の関係性は単純なものではないといいます。本記事では、日本唯一のチョコレートジャーナリストである市川歩美氏による著書『味わい深くてためになる 教養としてのチョコレート』(三笠書房)から一部抜粋し、チョコレートと健康の関わりについて解説します。
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「チョコレートでダイエットできる」は結局ウソ?ホント?…チョコと健康の複雑な関係性【チョコレートジャーナリストが解説】
「チョコレート=太りやすい」は間違いだった!?
「チョコレートを食べると太る」と、ひと昔前はよくいわれました。もちろん、どんな食べ物でも食べすぎれば体重が増える可能性は高くなります。これはチョコレートに限ったことではありません。
チョコレートには砂糖や脂肪が含まれていますので、やはり食べすぎには注意しましょう。カロリーの摂取量が増えれば、太ることにつながります。
私は、仕事柄チョコレートを常に味わっていますが、「最近、食べすぎかな」と感じたら、すぐに食生活全体を見直してバランスを整えるようにしています。
チョコレートを味わわない日はほとんどありませんが、その種類と量にはかなり注意を払っています。一粒ずつ小分けにされたチョコレートやチョコレートアイスは、食べる量を簡単に調整できるのでとても便利です。
また、チョコレートを使ったフローズンドリンクもサイズを選べることが多いので、そのときの体調に合わせて、量を決められるのがうれしいですね。
チョコレートとのいい距離感を見つけることが、いつまでも仲よく付き合うための秘訣です。みなさんも、チョコレートと上手にお付き合いくださいね。
カカオバターは太りにくい!?
ダイエット中だけれども大好きなチョコを食べたい方に、ここで朗報を一つ。チョコレートに含まれるカカオバターは、じつはほかの油脂に比べて体に吸収されにくいとされています。つまり、太りにくい油脂なのです。
普段食べているチョコレートにどんな油脂が使われているかは、パッケージの原材料表示を見ればわかります。多くのチョコレートにはカカオバターが使われていますが、ほかの油脂が加わっている場合もあります。
例えば、成分表に「植物性油脂」と書かれている場合、カカオバター以外の油脂が使われていることを意味しています。