55歳からは「得意分野」のアピールが大切

55歳以降の転職では得意分野、「これ」というものがキモとなります。

例えば営業であれば、「新規開拓営業が得意で、コンスタントに新規で3億円の売上を上げてきました」というキャリアは、ベンチャーやスタートアップ企業においては非常に魅力的ですので、即戦力として期待されるでしょう。

あるいは、「営業パーソンの育成や目標達成のためのマネジメントが得意です」という人も、ベンチャーやスタートアップ企業だけでなく、中小企業の経営者の目に留まるに違いありません。

営業の場合は、数字で実力は判断できますし、自分の力で売ったのか、会社や製品の力で売れたのかは、エージェントやその先の企業で事実なのかどうかをチェックすることも可能ですので、分かりやすい得意分野になるでしょう。

また、IT技術者の中で、PM(プロジェクトマネージャー)やPL(プロジェクトリーダー)は何億円のプロジェクト、何千万円のプロジェクトという風にプロジェクトのシステムの内容と規模感でスキルの高さが判別できるので、IT監査なども含め、得意分野を表現しやすいと思います。

同様に技術者も、何の技術者で何を設計してきたとか、それがどれくらい売れたとかが表現しやすいはずです。

あるいは、そうした「セールスポイント」が明確にしづらいエンジニアでも、「技術者としては普通ですが、顧客とタフなネゴができる、英語も話せる」だけで市場価値は激変します。そうしたエンジニアは、大手企業でも少ないので。

私が自身の強みを表現するなら…

私が自身の強みを表現するなら、「1.キャラ × 2.営業力 × 3.企画力 × 4.書く力 × 5.まとめる力 × 6.プレゼン力」と、最初にドカンと示すと思います。

そのうえで、2. 営業力、6. プレゼン力は、これまたドカンと定量、定性的に実績を示すでしょう。3. 書く力、5. まとめる力は、エビデンスを分かりやすい実例で示します。

1. キャラはオチを兼ねているので、転職活動ではカットしてしまうかもしれませんが、逆に私の今の立場であれば、必須なのではないかと思っています。

3. 企画力、4. 書く力の話題が出たので触れておきますが、ライターの世界でも「何でも書けます」という人は逆に中途半端で、発注側からすると声をかけにくいようです。なので、仮に「ホラーが得意」であれば、「ホラー×家族で、ホームドラマを書いてみて」というオファーが出せるのだそうです。