年末年始の帰省ラッシュがまもなく訪れるなか、かわいい孫との時間を楽しみにしている祖父母の方も多いのではないでしょうか。しかし、喜びの一方で「孫疲れ」とも呼ばれる負担を感じている方も少なくありません。今回は、年金暮らしの鈴木さん夫婦(仮名・70代)の事例とともに、年末年始の孫との楽しい時間を維持しつつ、自分たちの「健康と家計」を守るヒントについて、南真理FPが解説します。
お正月が怖いです…。年金暮らし70代夫婦、孫7人が勢揃いする年末年始を楽しみにしている一方、内心抱える〈切実な悩み〉【FPの助言】
年末年始の機会にこれからのことを家族で話し合ってみる
70歳を超えてくると、孫との向き合い方も体力面に配慮して行動することが大切です。さらに、経済面についても、優先すべきは自分たちの生活になります。孫にお金を使いすぎて、自分たちに必要な生活費や医療費、介護費が足りないとなれば、結果的にはこどもや孫に迷惑をかけることになります。
そういった意味でもきちんと予算決めをしておくということは大変有効です。また、もっと具体的に知りたい場合には、専門家に頼んでライフプランを作成し、将来にかかるお金を把握しておくと安心です。
そして、年末年始に家族一同で会う機会があるのなら、健康面のことや介護が必要になったときに自宅での生活をいつまで望んでいるのか、どのような医療を受けたいのかといった考えを伝えておくといいでしょう。
また、現在の年金や貯蓄とその使い方、万一のときの備えなど話す時間を持つこともおススメです。家族だからこそ改まって話さないことを、あえて話すことでお互いの考えを共有できます。それがいらぬ孫疲れを払拭する一番の手段といえるのではないでしょうか。
〈参照〉
- 健康寿命とはどのようなもの?|リスクに備えるための生活設計|ひと目でわかる生活設計情報|公益財団法人 生命保険文化センター
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1160.html
- 医療費の見える化について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/newpage_21420.html
- 厚生労働省|生涯医療費(令和3年度)