離婚しやすい夫婦にはある共通点があります。パートナーへの日頃のちょっとした気遣いを忘れてしまっているケースが多いのです。本記事では、離婚カウンセラーである岡野あつこ氏の著書『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか? 夫婦関係を改善する「伝え方」教室』(講談社)より一部を抜粋・再編集し、夫婦の間に必要なことについて解説していきます。
離婚しやすい夫婦の共通点…妻が答えられない「夫に関する1つの質問」 (※写真はイメージです/PIXTA)

「夫の職場はどこ?」に答えられない妻

ある女性の話です。買い物に行ったときに、美味しそうなイチゴのケーキを見つけました。「イチゴのケーキは夫の大好物」だということを思い出したので買って帰り、夫は喜んでくれました。この夫婦はその後もずっと仲睦まじく暮らしています。夫婦関係に一番必要なのは、こういう思いやり、気遣いです。でも、相談に来る方の中には、さまざまな理由で気遣いを忘れてしまっている人が多いのです。私はバリバリの昭和世代なので、人には気遣いをするように教えられて育ちました。でも、最近は他人への気遣いよりも、自分の利益を追求する人が増えているようです。

 

気遣いとは、いわば「小さな愛情」です。相手のことを優先して考える姿勢がなければ、夫婦関係は遅かれ早かれ危機を迎えてしまうでしょう。気遣いができないどころか、そもそも自分のパートナーに関心がないのでは?とさえ思うことがあります。

 

「夫の職場はどこにあるのか」「勤め先の会社やチームの社員数はどれくらいか」といった質問をしても、答えられない人がいるのです。「駅はわかるけど、行ったことはありません」と答える人はまだましです。もちろん、パートナーの仕事の内容などまったく知りません。それくらい夫婦間のコミュニケーションが失われているケースも多いのです。

 

 

岡野あつこ

株式会社カラットクラブ

代表取締役社長