一緒に行ってあげられなかった「夏祭り」の思い出
―お子さんたちはお金のかかる習い事などに参加したことがありますか。
ないですね。お金もそうですし、送迎も難しくて。車は元の夫が持っていってしまいました。私が子ども二人を自転車の前と後ろに乗せて行けるところだけ。あとはバスとか電車で遊びに連れていったり。
夜6時頃、学校で地区の夏祭りがあったときに、仕事が遅くなって一緒に行ってあげられませんでした。子どもたちそれぞれに500円ずつ渡したんですけど、二人ともめだか釣りを1回やっただけでなくなってしまったみたいで。今はそういうのも高いんですね。あとはほかの子が色々やっているのを見ていたって。
習い事は年500円の将棋と月4,000円の通信教育
長男が学童で将棋を習って好きになったんです。そしたら、ファミリーサポートの方が「公民館で年間500円だけ払ったら将棋ができますよ」と教えてくれて。それで、今は3人で月に2回、バスで20分くらいの場所にある公民館まで行っています。日曜日の午前中です。地域のおじいちゃんが子どもたちに将棋を教えてくれています。
私がなかなか勉強を教えられないので、タブレットでできる通信教育みたいなものには入りました。仕事から帰って、急いでご飯をだーっとつくって、子どもに食べさせて、お風呂に入れて、寝かせてっていう、そういう毎日で。
離婚をして、子どもたちに申し訳ない気持ちがずっとありました。通信教育は月に4,000円くらいです。普段の生活を切り詰めながら、ちょっと奮発して払っています。ただ、二人分は経済的にキツいので、長男だけになってしまっています。
―勉強のほうはどうですか。
二人とも国語が得意ではなくて。特に下の子がもう2年生なのにまだカタカナもよくわからないんです。漢字はもう全然で。学校の先生にも相談したんですけど、障害があるのかもしれません。それぐらい書いたり読んだりというのが苦手です。
「普通の親」だったら、勉強をずっと見てあげたりとか、どこかに通わせたりとかができるかもしれないですが、なかなかできなくて。