「もう会えない」と思うと、やっぱり寂しい

――藤原惟規を演じきって

「もう会えないのか」と思うと、やっぱり僕も寂しいですね。みなさんが惟規に会えない気持ちと一緒で、僕も惟規に会えないので。台本で物語上惟規っていう一人の人の人生が終わっちゃったっていうか。

だからそういった意味では、僕自身も惟規と会えない寂しさっていうのはありますし、みなさんともう撮影でお会いできないんだなっていう寂しさもあるという感じですね。

惟規は、最期まで人を愛し愛されたキャラクター

――惟規について

家族だったりもそうですし、家族以外でも、人に愛されてきたキャラクターだったなって思いますね。それは物語の中で、いろんなところで感じる部分が多かったです。

忍び込んだ、斎院(さいいん)の中将の君の場所でも免れたりとか、道長さんとお会いした時も優しく接してもらったりとかっていう、そういう人に愛されて生きているキャラクターだったなっていう。家族はもちろんですけどね。いとにもそうですし、いろんな人からの愛をたくさん受けたキャラクターでした。

――惟規の最期を演じて

一番思ったのは、父上(為時)に対してかなとは思いますね。最期、子どもを看取らなきゃいけないっていうのは、切ないし、つらい思いがあるだろうなと思いましたし。

最後まで監督ともお話しして、人に対して気を使ったりする部分が見えて、笑顔で亡くなってほしいという話は言われていたので、惟規の良さっていうのが最期まで出たらいいなと思っていましたね。

心残りっていうのはたぶんたくさんあるので。家族事で特に。だから最後まで惟規が言っていたとおり、「うまくいくといいな」と思っていますね。それはいとも乙丸もそうですけど、道長さんとかもね。全部うまく丸く、幸せに生きて欲しいと思っていますね。

(C)NHK
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