すっかり定番化した「炊飯器レシピ」だけど…

タイガー魔法瓶によると、「調理コースが搭載されていない炊飯器の通常の炊飯(白米)コースは、ごはんを炊くことに特化しているので、吸水から昇温、炊きあげ、蒸らしという炊飯の工程で、中の水が蒸発するまでグツグツ煮込む動作になっています。そのため、基準と異なる水の量や材料を入れると、水が早く蒸発してしまい、内なべが焦げる恐れのほか、圧力式の炊飯器では炊く時にかかる圧力で、中の材料が調圧孔をふさいでしまい、内圧が高くなって中身が吹き出す危険性もある」としています。

炊飯器で「してはいけない」5つの使い方

では、たとえばどんな料理がNGなのでしょうか?(③~➄は圧力炊飯ジャー対象)

①ポリ袋を使った料理 湯煎

鍋で湯煎するような形で、ポリ袋などに具材や調味料を入れて加熱するのは大変危険です。水が沸騰した時にポリ袋が調圧孔や内ぶたに貼り付いてしまい、内容物がふきだし、やけどやケガをしてしまう恐れがあります。クッキングシートやアルミ箔・ラップの使用も同様の理由で危険です。

※レトルトパウチの使用には対応している機種もありますので、取扱説明書をよくご覧ください。

②多量の油を入れる料理

温度が上がりすぎて温度センサーが誤作動を起こす恐れがあります。また炊飯器の底が焦げ付くほか、内なべがいたむ危険性もあるため、炊飯器の故障にもつながる恐れがあります。

③とろみがついた料理

あんかけなど「とろみ料理」がもつ熱をキープする性質で、炊飯器の温度センサーが誤作動を起こして内なべの底が焦げ付いてしまうことも。また、吹き上がった際に調圧孔を塞いだり、蒸気孔から吹き出すこともあるため危険です。内なべが焦げると熱が伝わりにくくなるため、通常の炊飯時にもおいしいごはんを炊くことができなくなる恐れもあります。

④葉物野菜を使った料理

調圧孔や内ぶたに貼り付きやすいため、葉物野菜の使用は危険です。トマトなどの皮の付いた野菜も、加熱によって剥がれた皮が調圧孔にくっつき、中身が吹き出したり、ふたが開くなどして、やけどや炊飯器が故障する恐れもあります。

➄膨張しやすい・煮炊きで分量が増える食材の料理

練り物や豆類、麺類など、煮炊きで分量が増える食材を使用すると、吹きこぼれやふたが開く原因になります。練り物は加熱によって膨張しやすく、豆類は泡が発生して吹きこぼれやすいため、豆の皮がはがれて調圧孔や内ぶたに貼りつく恐れがあります。

炊飯器での調理は火を使わないことや放っておけばいいことから安全で手軽ですが、思わぬところでケガや事故につながる場合も。まずは炊飯器の「取扱説明書」やメニューガイドをしっかり読んだ上で、炊飯器レシピを楽しみましょう。

THE GOLDONLINE編集部