俳優の吉高由里子さんが主演する大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合・午後8時)の第37回「波紋」が9月29日(日)に放送され、出演者の撮影現場からのコメントが聞ける「君かたり」が公式サイト内で更新された。今回は、まひろを演じる吉高由里子さんのコメントを紹介する。(※読みやすいようにコメントを一部編集・修正しております)
娘・賢子とは「さみしい気持ちがお互いの距離を離しちゃった関係性」
――久しぶりに為時邸へ帰って
私的には快適だったけどね(笑)。長袴もないからセットの中にずっといることもなく、自分で外に出ていけるっていう自力のすばらしさ。助けてもらうすばらしさも感じてはいるけど、自力で動けるすばらしさに羽が生えそうな日でしたね。
――娘・賢子との関係について
もちろん母としてさみしいし会いたいし、っていう気持ちもあったかもしれないけれど、藤壺に上がるときにああいう別れ方をしてしまって、どこから縮めていいかわからない関係性のまま出てきちゃったっていう感じもあって、会いたい気持ちよりもやっぱりドキドキはしていたと思いますね。
何から話そうかとか、相手も会いたいと思ってくれていたらいいなって思って帰ったと思うんですけど、でもね しょっぱなからああいう感じになってしまって。そんな1000年前からあるんですかね、反抗期って(笑)って思ったけど。
でも為時さんが「お前によく似ている」って言ってくるし、自分でも自分を見ているようでちょっと昔を思い出すような気持ちで「悪かったな」っていう気持ちも出てくると思うし。それは大人になってから気づく。みんなそうだと思うんですけどね。
でも、やっぱりさみしい気持ちがお互いの距離を離しちゃった関係性だなって思うんですよね。賢子もさみしかったのにとか。「帰れなくてごめんね」とは言ってはいたけど、そのさみしいが埋められる時間の密度もなかったし、コミュニケーションの距離感とかもない。
いきなり 「Yeah! Hey,bro!」 みたいな感じ無理じゃん(笑)。ギューってね。まひろも「ごめんね」ってギュってしてあげられたらよかったんだけど、そうもいけないタイプなんだろうね。まひろもね。お互いのさみしさが、二人の再会の溝が埋まらなかった感じになっちゃった日かなとは思うんですけど。