内科医の橋本将吉氏は著書『「老いても元気な人」と「どんどん衰えていく人」ではなにが違うのか』で血管がいかに老化対策に必要かを説いています。一体どうしてでしょうか? その理由を著書から説明します。
生活習慣病の原因になるものを食べないだけで違う!
生活習慣の乱れからくるのが、生活習慣病でしたね。当然、生活習慣の乱れを正すことが、生活習慣病の予防になるのですが、運動もしてストレスフリーな生活をして、規則正しい生活をする。理想的ではありますがそんなこと、なかなかできませんよね。
私は、これまで「年をとっても元気な人」と、「年とともにどんどん衰えていく人」を多く見てきましたが、年をとっても元気な人でも、模範的な規則正しい生活をしている人というのは、ほんの一握りです。むしろ、規則正しい生活をしなくてはというプレッシャーから、うまくいかない自分に苛立ちやあきらめを覚えて、余計に元気をなくしていく人を多く見てきました。
ただ、生活習慣病になって、どんどん衰えていく人とそうではない人の生活習慣で、大きく違うなと感じるものが食事です。生活習慣病予防には適度な運動が必要といわれますが、適度な運動をするということは、新たな習慣を生活に加えなくてはならないことで、それは例え、ちょっとした運動でも、毎日の生活に取り入れるのは、なかなか難しいでしょう。
ですが、食事に関しては、子どもの頃から1日に3回とってきていますよね。そのすでに習慣化されている3回の食事の1回でも、健康を意識した食事にするだけで習慣的な改善が望めるのです。やるべきことは次の2つ。
・できるだけ、生活習慣病の原因になるものを食べない
・できるだけ、血管に良いものを食べる
悪いものをあまり食べずに、良いものを食べる。当たり前といえば、当たり前のことかもしれませんが、これが健康のための王道にして、近道です。では、さっそく、できるだけ食べないほうがいいものを紹介していきますが、ここで先にお伝えしておきますと、これから述べる食べ物を絶対に食べるなというわけではありません。なぜなら、ものすごくおいしいものばかりだからです。
おいしいものを今後一切禁止と言われても、それじゃ人生、楽しくありませんよね。体に悪いと知っている医者の私ですら、金輪際口にしないというのは無理ですし、欲求に負けて食べてしまうことだってあります。重要なのは、これらは極力食べないようにしてほしい食品ということです。
なんの知識もなければ、好きなものを好きなだけ食べてしまいますが、避けるべき食べ物がわかっていれば、そこに躊躇が生まれ、今日は別のものにしようといった判断が生まれるでしょう。人は、「ダメ」と強く言われるほど、反発したくなる生き物ですし、そこで過度なストレスをためては、いいことはありません。
私の経験上、人の心はトランポリンです。押し付けるほど、高く跳ね上がります。ご注意ください。