「仕事で人に会うたびに地面師は話題に上りますね」と話すのは、不動産業界とも関わりが深い金融機関出身の男性(49)だ。「地面師」とは、Netflixで独占配信中のドラマ『地面師たち』(大根仁脚本・監督)で、東京・渋谷と大阪・道頓堀に屋外広告「STOP!地面師詐欺」が掲出されたのも話題になった。また、別の司法書士の男性(49)も「ドラマ内の司法書士の業務の進め方、対応が話題になっております」と明かし、司法書士の業界でも話題になっているらしい。Netflixシリーズ『地面師たち』人気の理由に迫った。
「大手の映画会社やテレビ局は難色」Netflixだからこそ生まれた作品
そして、最後にどうしても触れておかなければならないのが同作品がNetflix配信という点だ。同作品は大根監督が自らNetflixに持ち込んで実現した企画で、大根監督が知り合いのプロデューサーたちに軽く話を持ちかけたところ、大手の映画会社やテレビ局は作品の内容的に難色を示したという。
「全世界配信ということも含めて、“自分が観たい日本発のNetflixドラマ”ということはすごく意識しました。しかもこの題材って地面師詐欺っていう特性とか、サラリーマン社会とかも含めてめちゃくちゃ日本独特というか、ドメスティックですよね。『サンクチュアリ -聖域-』も『忍びの家 House of Ninjas』もそうですけど、せっかく世界のいろんな国で配信されるなら、日本で作るNetflix作品は、海外のヒット作をトレースしたようなものではなく、日本独特のドメスティックなものを描くべきというのもずっと思っていて 」(公式インタビューより)
綾野さんも「作品ファーストであり、それぞれの個性や魅力を尊重し、なによりクリエイターに対するリスペクトがあります」と公式インタビューで答えている通り、Netflixだからこそ生まれた作品であるというのも、見逃せないポイントだ。
THE GOLD 60編集部