早期退職や役職定年は、セカンドキャリアについて考える良いタイミングです。とはいえ、50代から「新たなキャリア」を築くことに抵抗や諦めといった感情を抱いている人も少なくありません。そこで、人材開発コンサルタントである田原祐子氏の著書『55歳からのリアルな働き方』(かんき出版)より、50歳の早期退職後に飲食店を開業した、元食品会社事務の女性の事例をみていきましょう。
50歳で食品会社の事務を早期退職→〈1日5食限定の釜めし屋〉を開業した女性…「一人暮らしの生活費をまかなえれば十分」のつもりが“予想外の大繁盛”となったワケ【人材開発コンサルタントが解説】
千葉さんが成功した要因
まさに、「好きなことを仕事に」して成功した事例です。
成功の秘訣は、千葉さんの思惑通り、メニュー一つで手間がかからないこと。これなら、ひとりで開業してもオペレーション負担は最小限に抑えられます。
さらに、釜めしは、材料費もあまりかかりませんし、腐る食材があまりないため、ロスも少ないもの。
口コミでお客様に来ていただくため、「町内会に働きかけて手づくりの手芸品を無料で置く」など、集客の仕組みづくりにも余念がありません。
「好きなことを仕事に」は、絵空事のように感じられる方もいると思いますが、こんなふうに、スモールスタートで賢く起業することもできます。
千葉さんの「無形資産」である料理の腕と、親戚の保有する空き家という「有形資産」を活用した、スモールスタート起業の好事例です!
田原 祐子
人材開発コンサルタント/ナレッジ・マネジメント研究者