スーパーマーケットやレストランで購入できるお惣菜。お手頃な価格で、冷めてもおいしい商品が増えていると思いませんか? 実はそれらを支えるのが、テクノロジーとAI。総菜作りの舞台裏では目まぐるしい進化が起こっています。しかもそれはおいしさを叶えるだけではなく、人手不足やフードロスを解決するような画期的な取り組みがすでに導入されているのです。そこで今回は、「お惣菜×テクノロジー」をテーマに、画期的な事例を3つご紹介していきたいと思います。
スーパー・レストランの総菜作りはロボット活躍の時代へ フードテック躍進の舞台裏

※本稿は、テック系メディアサイト『iX+(イクタス)』からの転載記事です。

グルメバーガー店の揚げ物がヘルシーで美味。秘密は調理機器にあり

SHOGUN BURGER渋谷店の人気メニュー「クラフトバーガー(フライドポテトセット)」では、冷めてもおいしい揚げ物が人気になっている。(筆者撮影)
SHOGUN BURGER渋谷店の人気メニュー「クラフトバーガー(フライドポテトセット)」では、冷めてもおいしい揚げ物が人気になっている。(筆者撮影)

 

まずは、人気総菜の「揚げ物」をおいしく進化させる調理機器のご紹介から。富山の老舗焼肉店が全国展開している「SHOGUN BURGER(ショーグンバーガー)」では、ポテトや揚げ物にこだわりがあります。

 

それは、衣が吸収する油を最大50%カットする分子調理機器「Dr.Fry(ドクターフライ)」を使用した“素材を活かした特殊な揚げ方”にこだわっている点にあります。これによってテイクアウトやデリバリーにも十分耐えられる、冷めても超サクサク食感がキープできると言います。

 

確かに食べてみると、サクサク感や食後の軽やかさは誰でも実感できるようなわかりやすさがあり、従来の揚げ物との違いが分かるほど大きな感動があります。

 

このドクターフライは、フライヤー内の食材や油内の水分子をコントロールする分子調理機器。フライヤーに後付けで設置する電極パネルから1秒間に5万回という電波振動を発生させ、食材中の水分子を安定化。この食材本来が゙持つ水分量をキープ゚する仕組みによって、しっとりジューシーに、ふんわりサクッと軽やかな揚げ゙物に仕上がります。

 

また、食材から水分が溶け出るのを防ぐことは突沸を減少させ、食材の匂い移りを抑制します。これにより油槽内への水分放出が緩やかになり、油の劣化を軽減しコスト削減に。

 

さらには、揚げ物の調理時間も短縮することができ、総菜売り場の生産性向上にも寄与。現在は利便性や安全性の高い画期的な機器として、全国の飲食店、スーパーマーケット、食品工場など幅広く採用されています。

総菜盛りつけに、人の隣でロボットが活躍。

株式会社アールティ(東京都千代田区)が開発、販売する人型協働ロボット「Foodly(フードリー)」
株式会社アールティ(東京都千代田区)が開発、販売する人型協働ロボット「Foodly(フードリー)」

 

続いては、総菜作りの現場でロボットが活躍する一般社団法人「日本惣菜協会」の大規模な取り組みについて。