聴覚は私たちに備わっている重要な感覚のひとつ。人間が受け取る感覚情報のうち、視覚に次ぐ2番目に多い情報量を届けてくれます。視野外の危険を知らせてくれるだけでなく、映像に臨場感を与えてくれたり、音楽で心を癒やしてくれたりと、人生をより豊かにしてくれます。そんな音を発する音響機器が、近年目覚ましい発展を遂げていることをご存じでしょうか。今回は、まるでSFの世界を思わせるような最先端の音響テクノロジーを紹介していきます。
スピーカーを身に纏う!? 「音が鳴る布」のまさかの使い道とは?まるでSF、進化を遂げる音響テクノロジー (※写真はイメージです/PIXTA)

進化する音響テクノロジーが今後の生活に与える影響

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

音響テクノロジーと一言で言っても、消費者のニーズの多様化に伴い求められる役割は大きく変わります。パーソナライズドサウンドゾーンのように他者との繋がりを大切にしながらも音を楽しむことができる技術が進む一方、360 Reality Audioのような没入感を求める技術も発展を続けています。

 

同じコンテンツを楽しむとしても、その楽しみ方も多様化していくことが考えられます。音響テクノロジーがエンターテインメント業界に与える影響は大きいですね。

 

VRライドなど既存のアミューズメントと新しい技術の複合は以前から見られていますが、音響テクノロジーも既存の技術に新しい価値を与えることを想定して開発されています。

 

たとえば前述のファブリックスピーカーを部屋の壁に貼り付けることによって、イヤホン装着の違和感を感じることなくVRの世界に没入するなどの使用方法が想定されます。

 

今後、バーチャルの世界はリアルにますます近づいていくのではないでしょうか。

 

日々進歩を続けている音響テクノロジーの世界。近未来SFのような暮らしも、意外と近くまで来ているかもしれません。

 

吉田康介(フリーライター)