家庭や人間関係において、自分以外のことばかりを優先し、自分のことが後回しになる、という経験をしてきた人も多いのではないでしょうか。しかし、60歳を超えた残りの人生は、これまでできなかった分、自分ごとを優先する人生を送ってほしい。そんな思いが詰まった、エッセイストの草野かおる氏の著書『60歳からは「自分ファースト」で生きる。』より、「老い」と向き合いながら、前向きに過ごすための方法を紹介します。
「もの覚えが悪くなった」「体力がなくなった」…“老い”と向き合いながら〈自分らしく生きる〉ために、必ず実践したいこと【60代の人気エッセイストが助言】
老いを受け入れれば、先に進める
「シミやシワが目立って、老けてきた」「もの覚えが悪くなった」「体力がなくなった」など、身体的・精神的に感じる「老い」はさまざまです。
「老い」というものを抵抗なく、受け入れることができれば何ら問題はないのですが、素直に受け入れられないのが人間です。できないことを嘆いているだけでは、前に進めません。
できる対策を考えましょう。簡単です。歯が抜けたら、入れ歯にすればいいし、尿もれが心配なら、尿もれパッドをあてればいいしもの覚えが悪くなったと感じたら、メモをすればいいのです。
それぞれの対策を講じて、進みましょう。
自治体のサービスを調べよう
自治体は、健康づくりに関わるさまざまなサービスを用意しています。広報紙、チラシ、保健所、役場にあるパンフレット、自治体のホームページをチェックしましょう。
かくいう私も、先日、近所の公民館での保健所の出張サービスを初めて利用。「肌年齢、骨密度」を測ってもらい、実年齢より高い結果に、愕然としました。
が、これからの健康対策の参考になり便利さを実感した一人です。
利用できる条件、サービスなどの詳細はお住まいの市区町村の窓口に直接お尋ねください。
骨を強くする
女性は50代から、男性は60代以降、骨量が減っていきます。
骨量が減るということは、骨がもろくなり骨折しやすくなるということ。高齢者にとっての骨折は、そのまま寝たきりになる原因のひとつ。それゆえ、減少する骨量を、増やす努力が必要です。
健康相談などで、骨密度を測る機会があったら測って、自分の骨密度を知っておきましょう。
草野 かおる
イラストレーター