怒っても響かない、話を聞いているのかも分からない…そんな「楽観タイプ」なZ世代にはどう接すればよいのでしょうか。このタイプは自分自身に意識が向いていることが多く、物事の理由を追求しない傾向にあります。自身もZ世代である、株式会社OMOCHI代表取締役である白附みくる氏の著書『Z世代の取扱説明書 Z世代社長が語るリアルな本音』(サンクチュアリ出版)より、感覚的に生きる彼らを伸ばす、最適な接し方を見ていきましょう。
ほめるときは「人前で」「過剰に」が大切
楽観タイプは、ほめられることがとても好きです。自分に矢印が向いている分、自分を評価してくれる人のことは大好きなのです。ただ、「この人はわたしのことをとてもほめてくれた。だからもっとがんばろう」とは思いません。「やった!ほめられた!うれしい!」と考えるだけです。人前で、たくさんほめてあげると伸びるでしょう。
細かな評価についてはあまり気にしないところがあるので、がんばったのか、がんばっていないのかをシンプルに見てあげてください。
楽観タイプはあまり深く考えていないため、「がんばったね」「これだけやったんだ、すごいね」というほめ方のほうが喜びます。わかりやすい数字で表現できる成果について、数字の根拠とともにほめてあげると、本人も理解できます。
単独行動の仕事にとても向いている
「楽観タイプ」の部下を伸ばすには、矢印を「自分」ではなく「外側」へ向ける練習をさせましょう。
このタイプの人は、一度「まわりの身内や先輩が困るから、がんばろう!」と思っても、少し時間が空いたり、油断したりすると、すぐに矢印が自分に戻ってしまう側面を持っています。ですから、元に戻らないようにするには、日頃から習慣的に取り組ませましょう。
物事を見たときに、誰がどうしているのか、何がどう動いているのかを見る訓練をさせて、意識を外側へ向ける練習を繰り返すことで、成長する可能性を秘めています。
一方で、自分に矢印が向いている分、自分でできることには一生懸命取り組みます。ひとりで責任を持って取り組むタイプの仕事、単独行動の仕事にはとても向いていると言えますね。わたしの知人がこのタイプですが、自分でできることには徹底的に取り組む、職人タイプです。
白附 みくる
株式会社OMOCHI代表取締役