高齢者にはインフレが最大の敵
公的年金の額は毎年「マクロ経済スライド」という方式で調整されます。しかし、人口減少で高齢者比率が高くなっている日本では、物価上昇分のすべてをカバーできるほど年金を増額できるものではありません。
多少年金額がアップしたとしても、物価上昇分には追い付かず、インフレ時の年金額は実質的に減少したも同然となります。さらに定期預金の金利も長引く超低金利で、ほとんど利息が付かず、インフレには弱く、長い老後期間では資産を目減りさせていくことになってしまいます。
人口が減り続け、高齢者問題が深刻度を増す日本では、今後も円安が進んだり人手が足りなくなったりすることで、物やサービスの価格は上がっていくと思われます。
「投資は怖い、苦手だ」と思われる人もまだまだ多いですが、ゆとりのある老後生活を手に入れるためにも老後生活の資金設計に一度しっかり向き合っていただきたいと思います。
川淵 ゆかり
川淵ゆかり事務所
代表