リラックスできるすっきりとした部屋にしたいのに、どこを変えればいいのかわからない。そこまで物は多くないのに、なんだか居心地がよくないと思ったことはありませんか? 今回は部屋にあふれた「文字」に焦点を当て、筆子氏の著書『本当に心地いい部屋: ものが少ないからくつろげる、満たされるから帰りたくなる 』(大和出版)より、快適な部屋をつくるコツを紹介します。
「文字の氾濫」を止める
部屋の中に文字がたくさんあると、無意識のうちに情報として処理され、脳の仕事が増えます。できるだけ不用な文字や情報がついているものを取り去りましょう。
そこにあるのが当たり前になっていると自覚しにくいのですが、好きでない字体や文章のせいで、気づかないうちに頭が疲れています。
街中に看板の文字がたくさんあると、ざわざわとうるさい感じがします。ゴミゴミした感じです。文字情報の多い部屋も、そうした街と同じ気分にさせるのではないでしょうか? 意味のわからないアルファベットは単なる飾りとして脳内で処理されるでしょうが、意味がわかる漢字はインパクトがあります。
以前、歯医者に行くとき、胸に「天才」と漢字で書かれたTシャツを着ていた男性とすれ違い、くすっと笑ってしまったことがあります。
私は「天才」という文字を見ると、自動的に「バカボン」という言葉が続き、「これでいいのだ!」と両手を上げて主張するバカボンのパパが脳内に現れるのです。
これは楽しい思い出なのでいいとしても、部屋の中に放出されているランダムな文字列は、それぞれが小さく自己主張しています。注意深く周囲を見回してみると、文字情報は思いのほかたくさんありますよ。部屋ごとに見ていきましょう。