際限なく物が増えていくことで、整理しようと思っても収納場所を無理やり作るばかり…部屋を整えるためには、プラスするよりもマイナスしていくことが重要です。今回は筆子氏の著書『本当に心地いい部屋: ものが少ないからくつろげる、満たされるから帰りたくなる 』(大和出版)より、快適な部屋をつくるコツを紹介します。
「居心地のいい部屋」にするための3ステップとは
これまで、部屋を整えようとして、次の2つのことをしていませんでしたか?
2. 使い勝手が悪かったり、新しい物を購入して不用になったりしたら、それを家のどこかに移動させる
その結果、部屋のノイズが多くなり、収納法に頭を悩ませ、整理整頓や掃除に明け暮れる生活になっているのではないでしょうか?
物を買って、置いて、家の中で移動させる。こんなことを繰り返してしまうのも、無理はないかもしれません。というのも、雑誌やインターネットで、居心地のいい部屋にする方法を調べると、たいてい、何かをプラスすることを勧めているからです。
「便利に暮らすために、こんな家具をそろえましょう」「温かみや、自分らしさを出すために、こんな小物を置いてみましょう」というように。
私たちはいったんプラスしたものを手放すことはなかなかしません。その結果、物が増える一方で、それが、ごちゃごちゃの元になっていると私は考えています。
現在、私たちは、物を買いすぎています。
際限なく物を手に入れて、どんどん家に持ちこみます。部屋に物が散らかると、収納ケースを買って、その中に入れ、押し入れにしまいます。
コーナーラックや突っ張り棒を買ってきて、あらゆるデッドスペースを収納スペースに変え、できるだけたくさんの物を収納しようと知恵を絞ります。
家の中の収納スペースがいっぱいになると、次は屋外に収納スペースを作ります。
庭にボックスを置いたり、物置を設置したり。そのスペースを埋め尽くすと、トランクルームなど、外部に収納スペースを借りて、季節品やあまり使わない物、ただ集めているだけの物を、そこへ入れます。
宅配便を使って倉庫まで荷物を送ることができるトランクルームもあるので、家から一歩も出ることなく、外部収納スペースに物を移動させることも可能です。
物と収納スペースを足す生活。これが現在、私たちのやっていることです。
このやり方が、ストレスの多い住空間を作り上げているのではないでしょうか? 物の置き場所を正すとき、もっと、家の外に出すこと、つまりマイナスすることを心がけてください。
そうすれば、ずっと簡単に、快適な空間を得られます。新たに物を買わなくていいので、費用も抑えることができますね。
最初は、練習として、自分の部屋の物の置き場所を修正していきましょう。
ためしに次の順番で、所持品の見直しをしてください。一度にすべてをやる必要はありません。
1日15分くらいやって、続きはその翌日にまた15分、その続きはまたその翌日に15分というふうに、少しずつ物を見直していきます。
[ステップ1] いらない物を捨てる
置きっ放しになっている物や、明らかにもういらない物を処分しましょう。
テーブルの上に乗っている宅配ピザの箱や、中身が入ってないのに、床に置きっ放しになっているレジ袋などです。もしかしたら、あなたの部屋にはそんな物はないかもしれませんね。その場合はステップ2に進んでください。
[ステップ2] あるべき部屋に戻す
次に、別の部屋にあるべき物を戻します。おやつを食べてそのままになっているマグカップやお盆は、キッチンのシンクに持っていくべきだし、床の上に脱ぎっ放しになっている服は、脱衣所のそばにあるランドリーバスケットに入れるべきでしょう。
[ステップ3] 元の場所に戻す
その部屋にあるべきだけど置き場所が間違っている物を、本来の場所に戻します。
本箱から引っ張り出して、そのままになっている本や、出しっ放しになっている化粧品などを、元の場所にしまいます。
部屋によけいな物がなければ、ここまでやれば部屋がリセットされ、居心地のいい空間になるはずです。ほこりが積もっていたり、テーブルがねっとりしていたりすれば掃除が必要かもしれませんが、掃除が終われば気分のいい部屋に戻ります。
筆子
ブロガー