心地いい部屋って、どんな部屋?

自分の部屋は、快適に暮らせる空間にしたいと誰もが思っています。

では、どんな空間なら居心地がいいのか、考えたことはありますか? 「居心地のいい部屋って、どんな部屋ですか?」と聞かれると、高級ホテルや旅館を思い浮かべる人が多いでしょう。

フランスの田舎のかわいいコテージを想像する人もいるかもしれません。

見た目がよくて、ベッドやソファはふかふかで、素敵な家具があって、便利でかわいい小物があって……というように。

ですが、部屋でもっとも大事なのは、安全で、安心感があり、心身ともにリラックスできることです。

日本は豊かな国なので、安全を確保できるのは、もはや当たり前のこと。

すると、次の要素である、見た目のよさや家具調度品のよさに目が行きがちです。

これが原因で、居心地よさの基本である、安全性、安心感、心身ともにのびのびと快適でいられることが、損なわれてはいないでしょうか?

人によって「心地よさ」の定義は違いますが、居心地のいい空間は、次のような気持ちになれる場所だと思います。

・安全で安心 ・リラックスできる ・ほっと一息つける

・いい気分になれる ・疲れが取れる ・暑すぎない/寒すぎない

・のびのびできる ・落ち着ける ・温かみがある

・愛情が感じられる ・楽しい気分になる ・強い不快感がない

・静かで穏やかな気分になれる ・くつろげる ・自分らしさが感じられる

・食事がおいしい ・よく眠れる

家の外である学校や職場は活動する場所ですが、自室はどちらかというと、休息の場です。もちろん、汚い部屋より美しい部屋のほうが気分がいいですから、美を追求したい気持ちはわかります。

ですが、見た目のよさを優先し、美しい家具をそろえ、かわいい小物を置き、素敵な飾りものを並べる行為が、部屋を居心地悪くしていることが少なくありません。