平日は時間がないから土日に集中して勉強しようと考えている人もいるのではないでしょうか? しかし、脳内科医の加藤俊徳氏は「2時間の勉強よりも10分間の勉強を12日間続けたほうが脳科学的にはかなり効率のいい勉強法」と言います。著書『一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方』(サンマーク出版)より、 加藤氏が解説します。
2時間まとめて勉強するよりも10分間の学びを12日間続けたほうが効果的⁉ 驚くべき〈脳のカラクリ〉とは?【脳内科医が解説】
脳の連続性を維持する最適な方法
どれほど激務の人であっても、1日10分くらいの時間なら捻出できるはずです。それが、自分にとってプラスになると判断して取り組んでいる勉強ならば、なおのこと。
1日わずか10分とはいえ、脳の連続性を維持する上ではこれほど適した方法はありません。
毎日、海馬に情報を送り続けるわけですから、海馬はこの情報は重要だと判断しますし、そうなれば、学んだことが記憶に残りやすくなります。
その上、視覚系&聴覚系の情報収集力も上がり、勉強している以外の時間にふと目にした情報を取り込んだり、そのことについて考える時間も増えたりします。
誰もが経験したことがあると思いますが、全く違う作業をしているときに「あ、そういえば、あれってこういうことかな」と、勉強によって仕入れた点と点の知識が線でつながる瞬間があると思います。
この現象が起きるのも、脳の連続性があればこそ。
脳科学的に、自分が無意識の状態でも脳は連続性のあるものにきちんと反応し、それを攻略するように各脳番地が働いてくれているのです。
1日10分のコツコツ型勉強法は、脳が勝手に働くようなプログラムを組むことにつながって、効率よく学びを深めていけます。
加藤 俊徳
加藤プラチナクリニック院長/株式会社脳の学校代表
脳内科医/医学博士