ネット上で「新NISA_初心者」などと検索をかけると、「初心者は投資信託1択!」といった内容の記事やウェブサイトがたくさん出てきます。しかし、資産形成を始めるうえで、個別株などへの投資に興味を抱く人は少なくありません。そこで今回は、『ファイナンシャルプランナーが手取り足取り教える新NISA』著者でCFPの小山信康氏が、投資初心者へ向けて「投資信託と株式投資の違い」や「チャートの読み方」を解説します。
新NISAで「個別株」を買うなら…知っておきたい「投資信託との違い」と「チャートの読み方」【CFPが解説】
ローソク足は「1日単位の値動き」を示す
チャートを訳すと、「図」や「図表」になります。もっと簡単に言えばグラフのことです。投資の結果をチャートで表すと、過去の推移や傾向を把握しやすくなります。とくに株式投資においては、チャートを読めることが常識と言っても過言ではありません。
株式チャートでよく使われるのがローソク足です。初めて見ると、「なんだ、これ?」と感じるかもしれませんが、意外と簡単なので、モチベーションを落とさず、見てみてください。
ローソク足は、主に1日単位の値動きを示す際に用いられます。その日に株価が値上がりすると、四角いローソク部分が白抜きになります。
[図表2]のAのケースでは、その日の最初の取引が1株あたり490円で売買され、最後の取引は500円だったので、1日で10円値上がりしたということになります。上下に伸びている線は、その日の最高値と最安値を示します。
Aのローソク足を読み取ると、「株価490円でスタートして、一時484円まで値下がったものの、その後切り返して503円まで値上がった。ただ、最終的には500円で落ち着いた」と考えられます。ローソク足によって、その日の取引が大まかにイメージできるようになっています。
Bのように、ローソク部分が黒く塗りつぶされている場合は、その日の株価が値下がりしたことを意味します。しかも、上に伸びている線が無いので、最初の取引でついた株価を上回る場面が1度もなかったことが分かります。
Bを読み取ると、「株価500円でスタートしたものの、値下がりし続けて一時は481円まで至ることに。ただ、その後はやや落ち着いて、490円まで株価は戻った」と考えられます。なお、1日単位で作ったローソク足を「日足」1週間単位で作ったものを「週足」、1ヵ月単位で作ったものを「月足」と呼んでいます。