おしゃれに部屋を整えたつもりでも、なぜだか心が休まらない……実は、部屋にあるものから無意識に影響を受けているのかもしれません。本当に心地のいい部屋にはどのような特徴があるのでしょうか。筆子氏の著書『本当に心地いい部屋: ものが少ないからくつろげる、満たされるから帰りたくなる 』(大和出版)より、快適に暮らすヒントを見ていきましょう。
ネガティブな要素を排除する
4.ネガティブな気分になる
嫌いな色や形の物、不愉快な体験と結びついている物を置いていると、見るたびにいやな気分になります。
積ん読本や未完了のもの(やりかけの編み物や、まだ勉強していない問題集など)がたくさんあると、「まだ読んでいない」「まだやっていない」「使わないのにこんなに買ってしまってお金を無駄にした」という焦りや罪悪感を抱くことになります。
未完了のものが大量にある光景は、自己嫌悪も生みます。生活をしっかりコントロールできていないことや、何もかも先延ばしにしていることを、思い出すからです。
私たちは、周囲にある物から、たくさんの情報を受け取っています。
その多くは無意識にしていることですが、人の意識の90%以上は無意識だと考えられており、無意識の部分に入ってくるものは、その人の気分を大きく左右します。
視覚から受ける情報の影響は、とても大きいのです。
夢を実現させるためのツールに、ビジョンボードというものがあります。
コルクボードに、自分の夢をイメージさせる写真(たとえば旅行に行きたい国の景色の写真)をコラージュしたり、やりたいことを絵に描いて貼ったり、好みのマスキングテープやシールでデコレーションしたりして作ります。
自分がわくわくできる素材をボードに集めるのです。よく目にする場所にビジョンボードを置くと、夢や願いが潜在意識にすりこまれ、夢が叶う、というわけです。
私自身は、視覚的にうるさいものはあまり置きたくないので、作っていませんし、本当に効果があるかどうかはわかりません。
ですが、いつも目にする場所に、夢にまつわるものを置いておくと、リマインダーになるし、わくわくするし、モチベーションも保てるだろうとは思います。
ビジョンボードでなくても、好きなデザインのものや、心がやすらぐ絵やカレンダーをかけていると、いい気分になれますよね。
逆に、数が多すぎて、神経にさわるものを、いつも目にするところに置いておくと、本当に疲れます。下手すると、夜ぐっすり眠ることもできません。
多すぎる物は、気持ちを疲れさせるだけでなく、健康にもよくありません。
物が多い部屋は、ほこりやカビ、虫を引き寄せます。アレルギー体質の人は、アレルギーがひどくなるし、ふだん、健康な人にとっても決してよくありません。
火事や、物につまずいて転倒するリスクも上がります。
筆子
ブロガー