全粒穀物を積極的に摂る

食物繊維のところで、白米よりも玄米がよいといいましたが、これは玄米のほうが食物繊維を多く含んでいるからです。

玄米の外側のぬかの部分を取り除いたのが白米です。食物繊維はぬかの部分に多く含まれているので、腸内細菌のエサである食物繊維を増やしたかったら、玄米を食べたほうがよいのです。

玄米が苦手という人は、胚芽米や雑穀米でもよいと思います。雑穀米は、大麦やきび、あわ、ひえ、黒米、赤米などの全粒穀類をブレンドしたものが市販されています。

雑穀米を白米と一緒に炊くだけで、食物繊維が豊富な主食になるので、試してみてください。


パンやうどん、ラーメン、パスタなどの材料である小麦粉も、外皮を取り除いて精製されたものです。
いわゆる白い小麦粉は白米と同じで、食物繊維が少なくなっています。


でも最近は全粒粉を用いたパンやパスタなどが販売されています。パンやパスタを食べたいときはこういう製品を利用するとよいでしょう。

私たちの調査によると、京丹後市は27%の人が毎日全粒穀類を食べているのに対し、京都市内では11%しか食べていないことがわかりました。


食物繊維の摂取量を増やしたいなら、お米は玄米や胚芽米、雑穀米にして、パンやパスタも全粒粉を用いたものを食べることをお勧めします。

内藤 裕二

京都府立医科大学大学院医学研究科

教授/医学博士