世帯年収900万円、45歳・Bさん夫婦のケース
Bさん夫婦は、45歳の同い年夫婦です。2人のあいだに子どもはおらず、今後も望んでいません。在宅ワークが増えたこともあり、近い将来、仕事を気にせず悠々自適な生活を過ごしたいと考えています。2人でこれまで準備した貯蓄額はおよそ4,000万円。あと10年後にFIREを考えているとのことですが、果たして達成できるのでしょうか。
<収入>
夫の年収:約500万円(月収:約42万円、賞与ナシ)
妻の年収:約400万円(月収:約33万円、賞与ナシ)
世帯年収:900万円(世帯月収:約75万円)
※55歳まで共働き
<支出>
生活費:月20万円
家賃 :月10万円
固定費:月3万円
娯楽費:月4万円
⇒合計:月37万円
<貯蓄>
4,000万円
年間生活費を444万円とすると、4%ルールに当てはめた場合、1億1,100万円が必要となります。
1億1,100万円-4,000万円=7,100万円
Bさん夫婦がFIREを達成するための必要準備額は7,100万円と算出されました。ここで、Aさんのケースと同様にBさん夫婦の収支に65歳以降の年金収入を踏まえ、4%ルールを当てはめてみます。
4%ルールをBさん夫婦の収支に当てはめると
【Bさん夫婦の年齢別収支】
収入:0円(退職時にハローワークから受け取れる基本手当は割愛します)
支出:444万円(年間生活費)
差額▲444万円
準備すべき資金:444万円×10年=4,440万円
収入:年間約310万円(2人の見込年金額)
支出:444万円差額:▲134万円
準備すべき資金:134万円×25=3,350万円
Bさん夫婦がFIREするためのポイント
444万円の生活費を4%ルールで準備するためには1億1,100万円の準備が必要!
~after~
65歳までは貯蓄を取り崩しつつ4,440万円準備。65歳以降は(生活費-年金)の差額134万円に4%ルールを取り入れるために3,350万円準備。
4,440万円+3,350万円=合計7,790万円が必要!
→約3,310万円の減額に成功
55歳から65歳までは貯蓄を取り崩し、65歳から4%ルールを取り入れる工夫をすると、準備額に3,310万円の差が出ることになりました。
Bさん夫婦の現在の貯蓄額は約4,000万円で、毎年250万円の貯蓄を続けています。目標額の7,790万円に少々届きませんが、その分生活水準を調整したり、足りない分だけ働いたりといった「サイドFIRE」であれば、目標に近づけることは可能かもしれません。