「いつか使うかも」「もったいない」という理由でなかなか物を捨てられない、という人は少なくありません。しかし、「ものを所有するだけで管理コストがかかっている」と、ベストセラー作家である有川真由美氏はいいます。有川氏の著書『お金の不安がなくなる小さな習慣』より、「ものを所有すること」が私たちの人生にもたらす影響について詳しく見ていきましょう。
服は流行よりも“自分スタイル”を追求する
賢いお金の遣い方をしている人の見た目の特徴としてあげられるのが、“おしゃれ”なこと。といっても高級ブランドや流行の服を着ているわけではありません。
だれもが手に入れられる価格帯の服ではあるけれど、着るのは自分をより“魅力的”に見せてくれるアイテムを選び、自分の体型や内面をよく知っているのでカッコよく、美しく見える。「私はこんなスタイルが好き」と自分の世界観をもっているため、ムダなく、優れた“コストパフォーマンス”を発揮するのです。
よく「コスパがいい=価格が安い」と勘違いしていますが、ほんとうの「コスパがいい」は、その費用(コスト)に対して、効果(パフォーマンス)が高いこと。だから、バーゲンで手に入れた服でもタンスの肥やしになったり、ほかの服と組み合わせができなかったり……と活用できなければ、コスパが悪いことになります。
おしゃれな人は、服は自分を演出して、まわりからの信頼を得られるもの、自分の気分を上げてくれるもの、仕事や生活の質を高めてくれるもの……とひとつの“投資”だと理解しているので、服を買うときにも自分なりのこだわりが生まれます。
たとえば、自分のファッションの方向性や“定番スタイル”“ベース色”を決めているとクローゼットの服が少なくても、コーディネートが容易になります。また、服にお金をかけなくても、毎日使う靴、アクセサリー、バッグなど一点にこだわる人も多く、大人の品格を感じさせます。
ほかにも、かならず試着してサイズが合っているもの、家で洗えて型崩れしないもの、動きやすく肌触りのいいものなど、それぞれの“費用対効果”があるでしょう。
服は価値を生み出す“投資”ですが、センスも問われます。自信がない人は、最初はだれかに客観的なアドバイスをもらうことをおすすめします。