「たくさんもらったからどうぞ」「作りすぎちゃったからどうぞ」と、友人や知人に何かの「お裾分け」をすることも、またはされることもあるでしょう。この「お裾分け」の行為には、2つの良い作用がある、と作家の有川真由美さんは言います。有川氏の著書『お金の不安がなくなる小さな習慣』より、詳しく見ていきましょう。
ゆたかな人は、愚痴や悪口を言わない
お金の余裕があって、幸せに暮らしている、いわゆる“ゆたかな人”から、愚痴や悪口を聞くことは滅多にありません。
その反対で、お金の余裕がなく、不幸せそうな人は、「どうして会社はなにもしれくれないのか」「どうしてあの人はダメなのか」と、似たような立場の人と集まって愚痴や悪口を言い合っていることが多いもの。たまのストレス解消としては有効な手段ですが、それが習慣になっていては進歩もないでしょう。
ゆたかな人は、恵まれているから、愚痴を言わないのではありません。愚痴や悪口を言わない習慣があるから、経済的にも精神的にも、ゆたかになれるのです。
「今日は〇〇ができて嬉しかった」「明日は△△があるから楽しい」など、つねに楽しいこと、嬉しいことなど明るい言葉を使う習慣があります。
とくに不遇な状態のときに、どんな言葉を使って、どんな行動をとるかが、ゆたかさを決める分かれ目。そんなときこそ、明るく前向きな言葉を使おうとする人は、“生きる筋力”がついて、その場から抜け出し、成長していけるのです。
自分の性格をポジティブに変えるのは、時間とエネルギーがいります。
しかし、言葉を変えるのは簡単。試しに「どうして?」と言いたくなるところを、「どうしたら?」と言い換えてみるといいでしょう。
たとえば「どうして給料が上がらないのか」を「どうしたら給料が上がるのか」と言い換える。すると「昇進に挑戦する?」「転職する?」「副業する?」とさまざまな手段を考えるようになります。
自分の口から出る言葉を明るく前向きなものにするだけで、これまでと違う自分になることも可能なのです。