「無料体験→高額サービス」のカラクリ

宮中先生:そうなると1回では済まないし、短い時間ではできないから、やっぱり料金が上がっていくんだよ。はじめくんが無料の講座に参加して、10万円のサービスを勧められたのも、そういうことだったんじゃないかな?

ただジムで筋トレを教えてもらうだけなら、1回5,000円くらいでできるかもしれない。でも、痩せるっていう目的があって、それを達成するためのプログラムとして、筋トレ指導や食事指導、有酸素運動などを、全部オーダーメイドで作ってもらい、何度もジムで直接指導してもらうとなると、少しずつ高くなっていくのも想像できるよね。

有名なものだとライザップをイメージするんじゃないかな。高額だけど、“確実に痩せられる個別指導”ってことで、申し込む人がたくさんいるよね。

田中:そうですね。一時期、ライザップのCMばかり流れていた気がします。

提供するサービスの質が上がり、長期間になるにつれ、価格も上がる

宮中先生:そうすると商品やサービスの価格は、1回完結で1つのテーマを伝えるものは低額。複数回で構成されていたり、期間が長かったりするものは高額に設定される。

特に、お客様が抱えている強烈なコンプレックスや悩みを解決してあげられることが高額商品になりやすいんだよ。

はじめくんが詐欺かなと思った講座についても、はじめくんはお客様を演じていて全く興味がなく、求めているものではなかったから、余計にそう思ったかもしれないね!?

もしそれが、先ほどの恋愛のパターンに置き換えられたらどうかな? もしかしたら高額でも教えてもらいたいと思ったんじゃない?

田中:確かに、そうかもしれません。人生が変わるかもしれないので、申し込みたくなるかもです。

出典:『お金も知識も自信もない私に、稼げる副業を教えてください!!』(かんき出版)より抜粋
[図表]1回限りの商品サービスと、オーダーメイドの商品サービス 出典:『お金も知識も自信もない私に、稼げる副業を教えてください!!』(かんき出版)より抜粋

無料体験は提供者・顧客双方が「本当に必要か」をたしかめる期間

宮中先生:だから、販売する側と購入する側が、お互いに「本当に必要かどうか?」を確かめるために「お試し〇〇」「無料〇〇」「体験〇〇」といったものがあるんだ。

それがないと、「これは自分が思っていた商品・サービスと違った!」と言って、高額で購入してくれた人がたくさんキャンセルされると困ってしまうからね。

田中:だから無料だったんですね!

宮中先生:そういうこと!