定年退職のタイミングで「住み替え」を検討する人が急増

生徒:先生、うちも子どもたちも大学進学や就職で家を離れ、基本、夫婦2人の生活に戻りました。そうしたら、いまの家は広すぎて…。

先生:定年を機会に、一度住み替えを検討したいという方は増えていますよ。

生徒:うちと同じような方々が多いのですね!

先生:現在の住まいを〈終の棲家〉と考えている人は、2人に1人くらいでしょうか。生活環境のダウンサイジングの必要性を感じ、いまの住まいから、コンパクトな住まいへ住み替える、もしくは、老人ホームなどに住み替える可能性があると考えるシニア世代が多いようです。

生徒:みなさん、住み替えを決断するタイミングはいつごろなのでしょう?

先生:アラカン世代よりさらに年齢が上の高齢者の場合は、子どもの独立がきっかけになることが多いようです。同居していた子どもが就職や結婚で家を出て夫婦2人暮らしになると、広い住空間が不要になります。そのため、さらにコンパクトで管理がしやすい住まい、コストパフォーマンスのよい住まいへの住み替えをする人が増えるのです。長年住んでいた家が老朽化し、快適に暮らせなくなったことを理由に住み替えを検討する人も少なくありません。

生徒:高齢になると体力が衰えますから、買い物や通院などの移動が億劫ですよね。郊外の広い一軒家よりも、都心部のマンションに住むほうがよさそうですね?

先生:そのように考える方も多いですが、故郷へのUターン、海外へ移住する方もたくさんいらっしゃいますよ。現役時代は通勤に便利な場所に暮らしていても、定年退職してこれまでのような通勤形態でなくなると、住むエリアの選択肢が広がります。

生徒:いろいろな考え方がありますね!