投資経験がない人のなかには、「損しそうで怖い」「貯蓄じゃダメなの?」と、投資に対してネガティブなイメージを持っている人も少なくありません。しかし、『ファイナンシャルプランナーが手取り足取り教える新NISA』著者の小山信康CFPは、投資をしないことによる“思わぬリスク”について、警鐘を鳴らします。そのリスクとはなんなのか、詳しくみていきましょう。
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新NISAは義務ではないが…「投資をしない」という選択の“思わぬリスク”【CFPが解説】
積立でプラスの評価益になったワケ
なぜ積立ではプラスの評価益になったのか。前ページの[図表2]をよ~く見れば、みなさんも想像がつくはずです。
同じ金額分だけ投資を続けた結果、基準価額が比較的低い時には多めの口数、高い時には少なめの口数を購入していることがわかります。さりげなく上手な買い物を続けていたことになっていました。だからこそ、積立ではプラスの評価益となったのです。
一発勝負の場合、「これから値上がりする」予想が当たれば儲けが大きくなりますが、外れてしまえば大きな損失を生んでしまいます。そのため、予想を「当てる」必要があります。
ところが、「積立」の場合は、そのような手間がありません。同じような金額を投資し続けていれば、勝手に上手な買い物をした形になるので、いちいち頭を捻る必要がないのです。
このような方法を「ドル・コスト平均法」と呼んでいますが、投資の基本として多くの人が活用している、もっとも簡単で賢い投資テクニックのひとつと言えます。
なお、つみたて投資枠では、購入方法が積立のみとなっています。一方で、成長投資枠では一発勝負も可能です。
一発勝負での投資を考えていた方は、あらためて積立の賢さを確認して、その投資方法を再検討しましょう。
小山 信康
CFP®
1級企業年金総合プランナー
