2024年から始まった新NISA。これまでのNISAに比べ「利用者にとってすごくいい制度になった」と、CFPで『ファイナンシャルプランナーが手取り足取り教える新NISA』著者の小山信康氏はいいます。そうはいっても、投資初心者からすると、そもそも「なにから手をつけていいかわからない」という人も少なくありません。そこで、新NISAで投資したい「儲かる銘柄」について、小山氏が解説します。
株式投資も可能だが…新NISA初心者は「投資信託」の活用を
新NISAの「成長投資枠」では、上場株式に投資をすることも可能です。ただ、初心者がいきなり株式投資を始めるというのは、はっきり言っておすすめできません。
ギャンブル感覚で「2万~3万円くらい、なくなってもいいや」ということであれば、趣味の一環として考えられますが、将来に向けた資産づくりということであれば、投資信託の活用を検討した方が良いでしょう。
“すごく”や“すぐに”儲かりそうな商品はNG
ただし、投資信託を選ぶ際、「すごく儲かりそう」「すぐに儲かりそう」な商品には、注意してください。そのような商品は、大きなリスクをはらんでいる可能性が高いからです。
投資信託でも、1年や2年で基準価額が2倍になることはありますが、それは単なるラッキーであり、そのまま続くことは期待できません。[図表1]は、株式・債券・REITにおける主要なインデックスをまとめたものです。
インデックスとは
市場の動きを示す指数
市場で投資をする上での参考基準として、投資信託の良し悪しを測る際に用いられる
インデックスとは、それぞれの市場で投資をする上での参考基準として、投資信託の良し悪しを測る際にも広く用いられている指標です。ご覧の通り、高いリターンが期待できると言われている外国株式や新興国株式でも、20年間の儲けを平均すれば、10%前後です。
もちろん、たまたま20~30%儲かる年もあります。ただそのかわり、1年間で20~30%損をすることだってありえます。「より大きく儲かったり損したりすることはあるけれど、平均するとこれくらいだったよ」という数字と理解してください。
これらの数字を見て「もの足りないな」と感じた方は、投資を諦めてギャンブルに走るしかありません。儲かる投資信託を探すときの基準は、あまり高く設定しないようにしてください。
あらためて[図表1]を見ていただくと、カテゴリーごとにリターンの数字が大きく異なることが分かります。
大まかに言えば、リターンの大きさで考えると、上記のような傾向がみられます。よって、単純に儲かる投資信託を購入したいということであれば、外国の株式で運用する投資信託を選べば良いということになります。