「ま、俺くらいになると、目を開けなくても遅刻ってわかるんだよね」

“When you get to my level, you know you’re latewithout even opening your eyes.”

『ろくでもない英語の言い訳300(ダイヤモンド社)』より抜粋 イラスト:村上哲也
『ろくでもない英語の言い訳300(ダイヤモンド社)』より抜粋
イラスト:村上哲也

――常日頃から遅刻と隣り合わせの生活を送るダメ人間にとって、時間感覚の鋭さとは「時間通りに起きられること」を指すのではなく、「起きた時間が何時か」を正確に言い当てることを意味します。

幼少の頃からの気の緩みや怠惰な生活によって鍛えられた体内時計を使えば、目を開けずとも、光の強弱や気温、湿度、眠気などから総合的に判断し、1分単位の寝坊すらたやすく言い当てられるといわれています。

◆◆◆七転び寝起きのフレーズ◆◆◆

「いつまで寝てるの!?」

“When are you gonna wake up?”

「それ、冬眠中のクマにも同じこと言えんの?」

“Would you say the same thing to a bear inhibernation?”

――体温を下げて冬をやりすごす動物の奇妙な習性、冬眠。そう聞くとクマを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、ゴールデンハムスターやコウモリなど様々な動物が行います。無論、食物連鎖のトップに君臨する我々ホモ・サピエンスに不可能なはずはありません。

「もうとっくに起きる時間よ!」

“Time to get up already!”

「う~ん、あと5刻だけ……」

“Just five more moments.”

――日常生活ではもちろん、漫画やアニメでもおなじみの「あと5分だけ」。一説によると、人類がこれまでについた、最も多いうそといわれています(うそです)。

そんなありふれたうそにそっと忍び込ませることで5刻(=約10時間)の惰眠をむさぼれます。類語に「あと5刻で着きます」などもあります。

「残りの寿命と引換えに、あと5分だけ寝かせて」

“Just let me sleep for five more minutes in exchange forthe rest of my lifespan.”

――5分寝る代わりに永眠するという、悪魔もびっくりの釣り合わない取引。ですが、世の中には、健康のためなら死んでも構わないというバカ、もとい、健康オタクがいることを考えると、強烈な眠気に心が折れてこのような提案をしてしまうのも仕方ないのかもしれません。

「言い訳は細部に宿る」

細部へのこだわりこそが、言い訳の本質を決める。