データはあくまで“過去”のもの…重視すべきキーワードは「より〇〇」

ここで、「よし、じゃあ外国株式で運用する投資信託を買おう」と決断するのはまだ早いです。[図表1]は、過去の平均リターンを示しているものであって、これからの平均リターンを予測しているものではないからです。

今後、あなたが投資を続けていく上で、目にする情報のほとんどが、過去のデータを集約したものです。実績充分の野球選手がフリーエージェントで移籍した後に尻すぼみの成績となることがあるように、過去に好調だったカテゴリーの資産が、その後低迷を続けることもあるので注意が必要です。

だからこそ、資産配分(ホップ)によって、各カテゴリーへどの程度投資をするのかを考えておくことが大切なのです。

では、商品選びでは、何を重視して検討すべきでしょうか? それは「より」です。

同じカテゴリーの資産で運用する投資信託が数ある中で、より上手に」「よりコストを抑えて」「より賢く運用している商品、それこそが「より儲かる」投資信託と考えることができます。

スーツを選ぶときに、「こっちの色がいいかな?」「こっちの方が安いかな?」「ボタンが2つのタイプの方がいいかな?」と比較して考えるのと同じことです。

[図表3]のような比較ポイントを押さえておけば、より自分の好みに合った投資信託を見つけることができるはずです。

どんな投資信託があるかは、「投資信託総合ライブラリー」(https://toushin-lib.fwg.ne.jp/FdsWeb/)などで確認できます。

出典:『口座開設から銘柄選定・利益確定まで ファイナンシャルプランナーが手取り足取り教える新NISA』(彩図社)より抜粋
[図表3]投資信託の比較ポイント 出典:『口座開設から銘柄選定・利益確定まで ファイナンシャルプランナーが手取り足取り教える新NISA』(彩図社)より抜粋

小山 信康
CFP®
1級企業年金総合プランナー