知的障害と聞いたことがあっても、実際どのように判断されているのか、知らない人も多いでしょう。そこで知的障害の区分の仕方や判断や基準などについて解説していきます。

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知的障害とは?

知的能力と社会生活への適応能力が低いことで、日常生活における困難が18歳以下の発達期に生じていることを言います。

 

知的障害者の診断と判断基準

知的障害については、医学的な診断としての知的障害と、福祉的支援の対象としての知的障害の2つが存在します。


医学的な基準における知的障害かを判断するために、全般的知能の障害と日常の適応機能の障害によって判断されます。知的機能は、知能検査(IQ)によって判断され、平均から2標準偏差より低いことが一つの目安となります。現在の診断基準(DSM-5)においては、概念的領域(記憶・言語・読字書字・数学的思考・問題解決・新規場面での判断など)、社会的領域(対人的コミュニケーション・社会的な判断など)、これに実用的領域(セルフケア、金銭管理、行動管理など)における適応機能が重視されます。

 

また、福祉的な判断における知的障害は児童相談所または知的障害者更生相談所などにおいて判定されます。判定された場合は、療育手帳が交付され、障害福祉サービスを受けることができます。

 

判定基準や手帳の名称などは、自治体によって異なるため自治体のホームページをご覧ください。また、療育手帳は定期的に再判定が行なわれることがあります。

知的障害の区分と特徴

知的障害は、4つの区分に分かれて判断されます。最重度、重度、中度、軽度になります。段階によって特徴は異なります。

 

●軽度

読み書き計算や、時間、金銭などにおいて年齢相応の水準を満たすのに支援を必要とします。抽象的な考え方が難しい様子がみられます。中学以降の授業についていくことが、難しくなる場合もあります。コミュニケーションや会話、言語が年齢相応よりも未熟なことがあります。パターン化されていることが多いため、気持ちや行動のコントロールが苦手なことがあります。日常生活の複雑な課題において、支援を必要とする様子がみられますが、ある程度をこなすことができるためまわりからは「頑張ればできる」といった評価を受けてしまうことも。この理解不足などにより、二次的な障害につながってしまうこともあります。

 

●中度

幼児期の早い時期から言葉の遅れがみられることがあります。就学後も、学習についていくことが難しい様子がみられたりします。成人後は、精神年齢が小学生くらいでとどまってしまうことから、かなり早い段階でまわりにその困難さが気づかれることが多いです。

 

●重度

言葉や運動面などの発達が遅く、身のまわりのことを一人で行なうことは難しいです。そのため、日常生活において支援が必要になります。専門家への支援や、特別支援教育の必要性が高くなります。

 

●最重度

言葉や運動面などの発達に著しい遅れが見られる状態のことを示します。生活面など、かなり多くの面で支援を必要とし、身体障害やてんかん発作などを伴うことも少なくありません。

福祉サービスを受けるには「医学的判断→福祉的な判断」の順で

いかがでしたでしょうか? 知的障害についてわかったことをまとめていきます。

 

●知的障害とは簡単に説明すると、知的能力と社会生活への適応能力が低いことで、日常生活における困難が18歳以下の発達期に生じていること。

 

●知的障害は4つの区分に分かれており、「軽度」「中度」「重度」「最重度」で判定される。

 

●知的障害を判定するのに、医学的な判断と福祉的な判断がある。

 

●医学的な判断は、知能検査と適応機能を検査して総合的に判断。

 

●福祉的な判断は、療育手帳を交付するために児童相談所または、知的障害者更生相談所にて判定される。なお療育手帳は定期的に再判定が行なわれる。

 

知的障害でも4つの区分があり、この区分に分類するためにどのように判断されるかをしっかりと検査しています。医学的な判断を経て、福祉的な判断を受けることで初めて福祉サービスを受けることができます。

 

なおここで書かれている記事だけで知的障害ではないかと判断はせず、最寄りの自治体の障害に関する福祉課に問い合わせてください。

 

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