(※画像提供:株式会社トーシンパートナーズ)

「不動産投資」で安定的な収益を得るには、常に物件の稼働率が高い状態を維持する必要があります。そのためには「長期的に物件の価値が落ちにくい(=家賃が下がりにくい)物件」を見極めることが重要です。そこで今回、創業35年で1万4,300戸(2023年8月時点)の供給実績をもつ株式会社トーシンパートナーズの渡部和徳 取締役 営業本部 副本部長に、同社の物件が業界トップレベルの入居率を維持できる秘訣と「値崩れしにくい物件」の見極め方を伺います。

値崩れしないためにもっとも重要なのは「立地」

不動産投資には、空室や家賃滞納、転載等の破損などさまざまなリスクがある。これらは物件の値崩れにつながるだけに、リスクを最小限に抑えるべく購入段階で慎重に見極めることが重要だ。

 

では、「値崩れしにくい物件」にはどのような特徴があるのだろうか。

 

「値崩れしにくい物件の条件として、一番重要なのが『立地条件』です。加えて、物件のグレードに物件管理。これらが揃っていれば『値崩れしにくい物件』といえるでしょう」

 

株式会社トーシンパートナーズ 取締役 営業本部 副本部長 渡部和徳氏
株式会社トーシンパートナーズ渡部和徳 取締役 営業本部 副本部長

 

株式会社トーシンパートナーズの渡部和徳 取締役 営業本部 副本部長は、こう指摘する。同社は東京23区を中心に、東京市部や神奈川県の横浜・川崎エリアで、「フェニックスシリーズ」「ZOOMシリーズ」「AELLシリーズ」の3つの自社ブランドで投資用マンションを展開。

 

単身者向けのワンルームマンションに特化しているのが大きな特徴で、1989年の会社設立以来、35年間で286棟(1万4,300戸)の供給実績がある。

 

「投資用ワンルームマンションの立地としては、まず『都心主要部であること』が重要です。日本の人口が減るなか、東京都の人口は相対的に増えています。また東京都の人口は約1,400万人で、そのうち単身者が約350万人です。つまり約25%、4人に1人が単身者ということです。

 

この状況に対して、ワンルームマンションの供給量は首都圏で30万戸前後といわれています。需要に供給が追い付いていないのです。特に東京都内の需給バランスは完全に崩れています。当社が力を入れている神奈川の『横浜・川崎エリア』もほぼ同様です。

 

モノの価格は基本的に需要と供給のバランスで決まります。不動産も需要の旺盛なエリアを選んで供給することが、値崩れしない物件づくりの大切な条件になります」

 

都心部の入居者は駅に近い便利な立地を好むため、駅近物件ほど需要が高くなる。そのため、トーシンパートナーズの物件も“駅徒歩10分圏内”を基本としているそうだ。

入居率98.7%…業界トップレベルを維持する「秘訣」

あえて“統一感のあるブランディング”は行わない

値崩れを防ぐためには、マンションそのものの魅力が重要になることはいうまでもない。そのため同社はマーケティングに力を入れているという。

 

「よく、画一的なシリーズものの建物がありますよね。外観を一目見ただけで、そのブランドの物件だとわかります。ブランディング戦略のひとつなのでしょうが、当社の『ZOOMシリーズ』はそういった手法は取っていません。

 

というのも、エリアによって住む人の傾向が異なるからです。東京23区でも、港区や台東区、新宿区では、入居者のニーズがそれぞれ異なります。ですから当社は、エリアごとに“ここに住むのはどういう人なのか”と、入居者の属性などを徹底的に市場調査します。そのうえで、物件ごとにデザイナーを入れてエリアのニーズに合ったマンションづくりを行っています。

 

エリアごとにコンセプトが違うので、同じ外観の物件がひとつとしてありません。『あれ、また「ZOOM」が建ったね』といったことがないのです」

 

ZOOM横浜桜木町。同社物件は徹底した市場調査のうえ、1つひとつがこだわってデザインされる
ZOOMシリーズの一例。同社物件は徹底した市場調査のうえ、一つひとつがこだわってデザインされている
※画像提供:株式会社トーシンパートナーズ

 

これがワンルーム?…マンションの常識を打破したデザインで、数々の賞を受賞

「当社は場所のよさは大前提として、モノづくりに強いこだわりを持っています。よくあるワンルームマンションのつくりではなく、外観はホテルのようです。

 

たとえば、北参道・千駄ヶ谷エリアの物件では、デザイナーや設計士が多く住むエリアなので、1階はブックカフェのようなつくりになっています。『これがワンルーム?』とよくいわれますが、それくらい徹底した差別化を図っています」

 

ワンルームマンションのイメージを覆す、洗練されたエントランスホールが特長。 ※画像提供:株式会社トーシンパートナーズ
ワンルームマンションのイメージを覆す、洗練されたエントランスホールが特長。
※画像提供:株式会社トーシンパートナーズ

 

このように、エリアごとにコンセプトを変え、こだわりを持ってデザインを行うとなると、その分建築コストがかさむ。しかし同社はその点、入居費用を高めに設定することでカバーできるという。

 

「マンション価格は、そのエリアで一番高い家賃が取れることを一つの目標としています。そのため、当社の物件は同業他社よりも割高で相場よりも1~2万円高いですが、入居率98.7%という業界トップレベルを維持しています」

 

事実、そのデザイン性は高く評価されており、2013年に販売を始めた「ZOOMシリーズ」は、2014年度から10年連続通算16棟「グッドデザイン賞」を受賞しているほか、米国やヨーロッパ各国の建築・デザイン賞も受賞している。

 

ZOOM渋谷神山町。そのデザイン性は国内外で高く評価されている。 ※画像提供:株式会社トーシンパートナーズ
ZOOMシリーズの一例。そのデザイン性は国内外で高く評価されている。
※画像提供:株式会社トーシンパートナーズ

“30~40年値崩れしにくい条件”は「物件管理」

「値崩れしにくい物件」であるために、もうひとつ重要なポイントがあるという。

 

「新築マンションは、購入当初はどのような物件も比較的管理状態が良く、家賃も安定して取れます。しかし、不動産投資においては、30~40年の長期にわたって家賃を取り続けることが重要です。それだけ長い年月が経っても家賃が下がりにくく、入居者が常にいる状態を維持するために、当社はマンション管理にも力を注いでいます」

 

マンション管理のなかでも、特に「修繕計画」が重要だと渡部氏は強調する。

 

「『マンションは管理を買え』といわれるくらい、管理会社がすごく大事になります。具体的には修繕計画です。

 

たとえば、投資利回りを高く見せるために、長期修繕計画における修繕積立金が月1,000~1,500円など極端に安く設定されているマンションがあります。こうした物件でも最初は問題ないのですが、10~20年後にいきなり修繕積立金が1~2万円上がったり、一括で50万円、100万円を求められるケースがあるのです。

 

そうすると、管理組合で揉めてしまうケースもあり、管理組合で対応できず、結局修繕計画が頓挫し老朽化が進むことになります。修繕されないとなれば入居者が入らず、空室や家賃が下がる大きな要因になります。

 

投資家のなかにもこの数字のトリックを見落としてしまう方もいて、『修繕積立金が安い=手取り賃料が高い』というような、利回りの高い物件に目がいきやすいのですが、30~40年後はどうなるかわかりません。

 

当社は30年の長期修繕計画を立て、その計画に基づいた適正な金額に設定しています。そのため、利回りが低く感じるかもしれませんが、長期で見ると遜色ありません」

 

「30~40年値崩れしにくい物件」であるために、現実的な長期修繕計画を立てる
「30~40年値崩れしにくい物件」であるために、現実的な長期修繕計画を立てる

 

中古物件の管理能力は、「外観」をみればわかる

ここまで新築ワンルームマンションの見極め方を見てきたが、中古物件に関してはどのように見定めればよいのだろうか。

 

「中古物件も『管理』が重要です。管理会社によってきちんと管理されているかどうかは、その物件を見ればわかります。たとえば外観が薄汚れていたり、エントランスのポスト周辺にチラシ類が散乱していたり、ゴミが溜まっていたら要注意です。

 

一方、築20~30年経っていてもきれいに維持されている物件も数多くあります。それは管理が行き届いているからです。管理がいいと築古物件でも入居者がつくので、値崩れしにくくなります。見た目の清潔感は中古物件の良し悪しを見極める大事なポイントのひとつです」

 

新築・中古を問わず、不動産投資で重要なポイントになる「管理」。トーシンパートナーズの強みは、こうしたマンション管理を含めた「ワンストップサポート」だという。次回はこの点について詳しくみていこう。

 

 

株式会社トーシンパートナーズ

取締役 営業本部 副本部長

渡部 和徳(わたなべ かずのり)