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4~6月四半期の業績は、各社予想を上回る
7月下旬から8月上旬にかけて、米国企業の4~6月四半期の決算が発表されています。2023年8月4日時点でいわゆるビックテック企業の決算は出揃いましたが、軒並みアナリスト予想を上回る好調な業績に終わったと言えます。
8月3日に発表されたAmazonの売上高は、前年同期比11%増の1,344億ドルで、アナリスト予想の売上高1,314億ドルを上回りました。さらに純利益は67億ドルを記録。前年同期には純損失20億ドルを計上しており、大幅な改善が見られました。アナリストも回復を予測していたものの、その額は35億9,200万ドル。予想を大幅に超えるサプライズ業績に、株価は一時10%近く上昇しました。
そのほかの会社も、以下のようにAmazonほどではないものの予想を上回る業績でした。
◆Microsoft
1株利益:2.69ドル(予想 2.56ドル)
売上高:561.9億ドル(予想 554.9億ドル)
◆Tesla
1株利益:0.91ドル(予想 0.82ドル)
売上高:249億3,000万ドル(予想 244億8,000万ドル)
◆Alphabet
1株利益:1.44ドル(予想 1.32ドル)
売上高:620億ドル(予想 602億ドル)
◆Apple
1株利益:1.26ドル(予想 1.20ドル)
売上高:818.0億ドル(予想 815.5億ドル)
◆Meta
1株利益:2.20ドル(予想 2.01ドル)
売上高:320.0億ドル(予想 310.6億ドル)
時価総額1位のAppleは減速の一方で、Metaが再浮上
Amazonの好調ぶり以外のトピックスとして挙げられるのが、Appleの減速とMetaの復活です。
6月に史上最高値を更新し、時価総額も3兆ドルを超えるなど市場からの評価が高まっているAppleですが、直近の業績は振るいませんでした。Apple Music や Apple TV+ などのサブスクリプションサービス事業の売上が過去最高となった一方で、ハードウェアの売上が減少。主力製品の売上は、iPhoneが前年同期比で約2%減。Mac(PC部門)が約7%減、iPadが約20%減と、いずれも停滞しました。現在、Apple製品に限らず、PCとスマートフォンの売上が低迷しており、世界のPC出荷台数は前四半期で16.6% 、スマートフォン出荷台数は7.8%、それぞれ減少しているというデータもあります。市場環境を踏まえるとAppleは善戦しているとも言えますが、売上を減らしたことは事実です。
また、Metaは社名変更後に失速していましたが、復活を遂げました。ビッグテック企業の代名詞もGAFAM(Google(Alphabet)、Apple、Facebook(現Meta)、Amazon、Microsoft)からMATANA(Microsoft、Apple、Tesla、Alphabet、NVIDIA、Amazon)に時代が移った、つまりMetaは終わったと言う人々もいますが、時価総額でTeslaに肉薄するところまで盛り返しました。
しばらく固まっていた勢力図が書き換わろうとしたかと思うと、旧勢力が再浮上するなど、動きの早いビッグテックの世界。先が読めない展開に目が離せません。