共働き世帯が増えるなかでは、子供に鍵を預けることによる、鍵の紛失・締め忘れリスクはどうしても高まります。また、高齢化が進むことで認知症患者が増加することもあり、認知症に罹患した家族の徘徊対策も重要な課題です。これらの課題は、家の防犯対策の最前線である「玄関の鍵」を「スマートロック」に変えることで、解決するかもしれません。今回は、家庭における防犯の実態とスマートロックの最新技術についてみていきましょう。
子供から高齢者まで、家族の安全を最大化!「最新スマートロック」が守る、家の防犯対策最前線 (※写真はイメージです/PIXTA)

介護や認知症の徘徊対策にも役立つスマートロック

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(※写真はイメージです/PIXTA)

 

スマートロックは防犯だけでなく、年々増えている認知症対策にも役立つことをご存じでしょうか?

 

内閣府の平成29年度高齢者白書によると、2012年は認知症患者数が約460万人で高齢者の約15%の割合(7人に1人)だったのですが、2025年には認知症有病率が一定であったとしても797万人に増え、約20%(5人に1人)が認知症になるという推計もあります。

 

※内閣府HP「平成29年版高齢社会白書(概要版)3高齢者の健康・福祉」より引用
[図表3]65歳以上の認知症患者の推定者と推定有病率内閣府HP「平成29年版高齢社会白書(概要版)3高齢者の健康・福祉」より引用

 

認知症患者が増えてくると、当然徘徊による問題も大きくなってきます。徘徊は怪我や事故などの危険が伴うだけでなく、患者自身が自宅の住所や帰り道がわからなくなってしまうことで行方不明になってしまうこともあります。そのようなことを防ぐためには、家のなかからでも簡単に外に出られないような仕組みも必要です。

 

最近のスマートロックには、室内からの解錠にも認証の仕組みを取り入れることで認知症患者による予期せぬ外出を防ぐことができるものもあります。このように目的に応じたさまざまなスマートロックが出てきていますので、必要な機能を明確にしてお店に相談してみるのもいいでしょう。

 

さらに、介護を必要とする人が家族にいる場合、ヘルパー等の第三者の出入りがあるケースもあります。筆者も介護をしていたため、訪問介護を利用したことがありますが、訪問するヘルパーさんは日によって違いますので、そのときどきの鍵の渡し方などには工夫が必要です。

 

しかし、スマートロックであれば、ヘルパーさんに鍵を預けることなく家のなかに入ってもらうことができます。今後は介護を必要とする高齢者も急増してきますので、自宅で介護するご家庭も増えてきます。介護に適したスマートロックの新商品ももっと増えてくるかもしれませんね。