NISAやiDeCoなどが広まったことで「投資」という言葉を耳にする機会が増えました。しかし、投資にはリスクが伴うため、不安を抱く人も多いのではないでしょうか。そこで本連載では、投資アドバイザーの若林史江氏による著書『証券口座の開き方から教えます! 投資の学校1年生1学期』(宝島社)から、投資の初心者が知っておくべき「基礎知識」について、一部抜粋して紹介します。
株式投資は「100円」でもできて「配当」ももらえる!「投資初心者」が学びながら株式投資を始める方法【投資アドバイザーが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

まとまったお金がないと株って買えないんじゃないの?

◆数十万円のお金は必要なし!

株式投資はまとまった金額がないとできないと思い込んでいる人が多いようですが、今では株式投資は1,000円単位、場合によって100円単位から行うこともできます。

 

従来は株を買うときには、「100株以上100株単位」のように、単元株といって、売買できる株数が決まっていました。100株の株を買うためには、数十万~100万円以上のお金が必要になります。

 

「それじゃあ、資金を少ししか持っていない人は株を買えないじゃん!」ということで始まったのが、ネット証券各社の端株購入サービスです。これは単位株と違い、1株から株を購入できるサービスです。

 

[図表1]を見てもわかるように、1株単位で株が買えるようになると、ここに載っているような有名企業の株でも1,000円単位、銘柄によっては1,000円以下で買えるようになっているのです。

 

ですから、「まとまったお金がないと株式投資ができない」という問題は解決されているので、ご安心ください。

 

2023年4月28日の終値、手数料は考慮していない
[図表1]有名企業の株でも1株から買えば数千円単位 2023年4月28日の終値、手数料は考慮していない

 

◆100円から株を買えるサービスも!

さらに最近では、100円から購入できる株式というのもあります。

 

SMBC日興証券がやっている「日興フロッギー」というサービスは、投資を学びながら体験し、資産形成をサポートする、というものです。

 

ここでは投資の記事をWebで読みながら、その中に出てくる銘柄や関連銘柄を購入できるようになっています。

 

購入する場合はSMBC日興証券の口座を持っている必要がありますが、なんと100円から上場企業約4,000社の株式やETF、リートなどに投資することができます。

 

しかも100万円まで購入時の手数料がかからないうえ、ポイントを使って株を購入することもできます。

 

なぜこのような少額での投資が可能なのかというと、投資信託と同じようなしくみで、証券会社が投資家から少額のお金をいったん集めて、その集まった額で株式を購入し、利益が出たら投資した投資家に人数分だけ配分するというしくみだからです。

 

少額で投資しても、株主総会への参加や、議決権の行使などはできません。

 

しかし、なんと!  配当金はもらえるのです!

 

ただし、投資する金額が少ないので、もし利益が出ても、それほど大きなものにならないことは理解しておきましょう。

 

たとえば単位株100株で買っていた場合、株価が100円上がれば1万円の儲けになりますが、1株だけ買っていたら100円の儲けにしかなりません。逆にいえば、それだけ損も少なく抑えることができますので、投資初心者の人はまずこの少額投資から始めて経験を積み、慣れてきたら徐々に投資額を増やしていくようにするのもいいでしょう!

 

[図表2]100円から買える株のしくみ