本稿は、テック系メディアサイト『iX+(イクタス)』からの転載記事です。我々の生活に比較的身近なテクノロジーについての紹介・説明記事や、よりよい体験をもたらすためにテクノロジーを用いているモノやサービスについての情報を発信しています。第4回目は、AIの発達・普及が人間の職業にどのような影響をもたらすのかについて解説します。
【2023年最新版】AIを導入してもなくならない8つの職業とは? (※写真はイメージです/PIXTA)

AIよりも人間のほうが優れていること

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

AIよりも人間のほうが優れている点はたくさんあります。特に、以下の3点では、AIは現時点において人間に遠く及びません。

 

【1】未知のことに対する連想力・想像力

AIは、人間が新たな知識を与えない限り、原則として知識量は増えません。つまり、人間はAIの知らないことを知っているという点で優れていると言えます。AIは正確な情報を大量に保持することが可能ですが、みずから能動的に知識を獲得することはできません。

 

しかし人間は、たとえ知らないことがあっても、連想力や想像力を駆使して正しい答えに近付くことができます。こうした連想力や想像力も人間のほうが優れている点だと言えます。

 

【2】データが不十分な状態における決断力

AIは十分なデータがあれば回答を導き出すことができます。裏返していえば、データが不十分な状態では回答を導き出すことができないということです。

 

これに対し、人間の場合はデータが不十分でも、想像力を用いて一定の仮定の下に「決断」をすることができます。

 

こうした決断力は、人間に特有の能力です。このように、想像力や決断力が求められる仕事は、AIが進化・発展しても簡単にはなくならないと考えられます。

 

【3】感情に基づくコミュニケーション

AIはそもそも感情を持たず、また、他者の感情を微妙な表情や言動等から推し量ることもできません。

 

感情に基づく緊密なコミュニケーションは人間にしかできないものです。人の感情と向き合うことが必要な職業は、今後もなくなることはないと考えられます。