「日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に」-2015年12月に野村総研とオックスフォード大学の共同研究によって発表されたレポートは多くの人々に衝撃を与えました。それから7年、AIに対する研究も進展し、AIの導入によって「なくなる仕事」、「なくならない仕事」についての見解も、2015年当時とは変化してきています。本記事では最新の情報について解説します。
AI導入によって「人の仕事が奪われる」というのは誤解?
AIの導入・進化によって、人間が行っているすべての仕事が近い将来に AIに奪われてしまうと心配する声を耳にします。
しかし、AIの研究が進むにつれ、むしろ、AIを活用することで、人間がより効率的に仕事をこなすことが、導入の観点として重視されてきています。
AIの進化・発展は業務分担や指示命令系統の明確化をもたらします。かつてAIは、何でも万能にこなすことが可能な新たなツールとして捉えられていた時期もありました。しかし、AIの研究が進むにつれて、AIを上手に活用することで我々の生活や仕事に大きなメリットをもたらすことがわかってきました。
たとえば、人間が方向性や方針を決めて実際の行動はAIに任せることで、効率的に業務に取り組むことが可能になります。具体例を挙げると、「営業」において基本方針を人間が決定して「テレアポ」や「営業メールの送付」をAIが行うようなケースが考えられます。
AIによって代替されると考えられる仕事や資格の特徴
ただし、AIによってなくなると考えられる仕事や資格があるのも、紛れもない事実です。なぜなら、計算の正確性や作業スピードだけでいえば、AIのほうが人間よりもはるかに優れているからです。
そのような仕事として挙げられるのは、人間よりもAIの方が正確かつ迅速にできる仕事、AIだけで自己完結できる仕事、緊密なコミュニケーションを必要としない仕事や資格です。